連邦貯蓄銀行=生活扶助使う融資を中断=融資承認期間を最低5営業日へ

【既報関連】連邦貯蓄銀行が25日夕方、生活扶助のアウシリオ・ブラジル(以下、アウシリオ)を担保とする融資「エンプレスチモ・コンシグナード・ド・アウシリオ・ブラジル」の承認、開放までに要する時間を5営業日とするよう、市民省に要請したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
「エンプレスチモ・コンシグナード・ド・アウシリオ・ブラジル」は、選挙の得票狙いという疑いと、融資を受けた人達が生活扶助の打ち切りで債務不履行に陥ったり、生活扶助の手取り額減少で生活に困窮したりする事態が発生するリスクなどへの懸念により、財政検察の要請を受けた連邦会計検査院(TCU)が24日に連邦貯蓄銀行(Caixa)に対して停止勧告を出し、24時間以内の釈明を求めていた給与天引き型ローンだ。
この融資の対象はアウシリオの受給者で、融資の返済はアウシリオから天引きする形で行われる。この融資は申込みから資金開放までが2日と短い事もあり、10月11日から24日までだけで168・1万人に4291億レアルが貸し出されたという。
Caixa側は24日夜、融資の開放までの期間を5営業日とする事を求めると共に、融資開放を24時間停止するとの文書も出した。Caixa側は、この二つの措置によってTCUの停止勧告には従ったとの判断も示したが、融資の申込みそのものは差し止めておらず、銀行に出向いて、またはCaixa Temというアプリでの申込みを受け付けている。ただし、資金開放は少なくとも決選投票が行われる30日以降となる見込みだ。
CaixaがTCUに提出しなければならない文書には、価格設定、利権基準、金利、収益性、予想される債務不履行、受益者の給与天引きクレジットに関連する与信枠承認や運用に関連するリスク管理に関する意見、テクニカルノート、決議及び経営審議会による決定である事を示す議事録などが含まれる。
この融資が選挙の得票につながる事はボルソナロ氏の陣営でも期待しており、融資の承認・開放1件につき、最大で4件の得票につながると考えている事は17日付のG1サイトなどでも報じられている。