フロルデリス元下議に50年28日の実刑判決=19年の夫殺害と過去の殺人未遂で

福音歌手で罷免された元下議でもあるフロルデリス・ドス・サントス・デ・ソウザ被告(61)が13日、2019年6月に起きた夫殺害事件とそれ以前の殺人未遂で有罪となり、50年と28日の実刑判決をニテロイ市にあるリオ州裁判所第3犯罪法廷の陪審裁判で受けた。13、14日付現地紙、サイトが報じている。
この裁判は、2019年6月16日、フロルデリス被告の夫で福音派の教会の牧師だったアンデルソン・デ・カルモ氏(42)がリオ州ニテロイの自宅に到着した直後、30発以上の銃弾を浴びて殺害された事件に関するものだ。
事件の4日後、フロルデリス被告の実子で実行犯のフラヴィオ容疑者と彼の証言で銃の購入手配の嫌疑がかかった養子のルーカス容疑者が逮捕された。また、2人の証言や携帯電話に残った記録から、2018年の選挙で当選して下議になっていたフロルデリス被告に殺害命令犯としての嫌疑がかかった。
フロルデリス被告は2021年8月に下議を罷免され、その数日後に逮捕された。福音歌手として成功していた同被告には実子、養子を含め50人以上の子供がおり、殺害協力容疑で子供や孫を含む計8人が逮捕されていた。
8日からの陪審裁判の被告は5人で、フロルデリス被告は「子供や自分に対する夫の虐待的な行為が殺害された理由となった」「自分は現場にはいなかった」とし、事件を息子たちが起こしたとしての関与を否定した。だが、裁判官は「多くの子供たちも暮らしていた家の中で起きた極めて残忍な犯行」とし、少なくとも6回の殺人未遂への関与も含め、50年と28日の実刑判決を元下議に下した。
また、実娘のシモーネ被告も、共犯者として31年4カ月の実刑判決を受けた。他の3人(フロリデリス被告の孫娘のライアネ・ドス・サントス被告、養子のマルジイ・テイシェイラ被告とアンドレ・ルイス・デ・オリヴェイラ被告)は無罪判決となった。
裁判では、逮捕の数週間前からフロルデリス被告と交際し始めていた音楽プロデューサーのアラン・ソアレス氏が泣き崩れる姿が話題を呼んだ。弁護士は控訴する意向だ。