外国文化コミュニティ評議会=日系社会から菊地さんが表彰

外国文化コミュニティ評議会(Conscre)は7日夜、サンパウロ州議会で12の各国コミュニティ代表を表彰した。日系社会からはサンパウロ日伯援護協会(援協)評議員会長などを務める菊地義治さん(82、岩手県出身)が選ばれ、記念の盾が授与された。
Conscreはサンパウロ州議会が2001年に設立し、サンパウロ州に住む様々な外国人コミュニティ関係者の統合、社会化、社会活動の支援を行うことを目的にしている。今回、日系社会から菊地さんが選ばれたのは、Conscreの上辻(かみつじ)照子第1副会長と近沢マリーナ第2副会長らの推薦によるもの。2018年の移民110周年祭実行委員長などの菊地さんの功績が認められていたが、コロナ禍で表彰が延期されたという。
予定より40分遅れた午後7時40分から行われた7日の表彰式には、日系社会をはじめ、ドイツ、シリア、アルメニア、ボリビア、ギリシャ、イスラエル、パレスチナ、ポルトガル、ペルー、パラグアイ、中国(代理出席)の12の各コミュニティ代表とその家族・友人、関係者等が出席。デレガド・オリン州議が主導し、表彰者に一人ずつ記念の盾を授与した。
ドイツ、シリア、アルメニア、ボリビアの代表に続いて5番目に表彰された菊地さんは、サンパウロ州議会がブラジルの各国コミュニティを表彰する組織(Conscre)を設立・活動してきたことに感謝の気持ちを述べ、「世界平和に貢献できる、さらなる人材の育成を望む」と期待していた。
夫がConscreから表彰されたことに対して、菊地マリーザ芙美子(ふみこ)夫人(81、2世)は「ウチの人(義治さん)には脱帽するばかりです。まさか、こういう人と結婚するとは思っていませんでしたが、夫がコロニア(日系社会)に貢献することができたのは、本当に皆様のご協力のお陰だと思います」と率直な気持ちを語った。
日系社会からは、援協やブラジル日本文化福祉協会関係者らも出席し、菊地さん夫妻を祝福していた。
表彰式後は会場をサンパウロ州議会入口ホールに移し、各国料理が振る舞われ、各国の民族舞踊も披露された。