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教育省予算3度目の凍結=連邦大学や研究機関を直撃=経済省は見直すと言うも

2022年12月1日

ウベルランジア連邦大学(Prefeitura Universitária/UFU)
ウベルランジア連邦大学(Prefeitura Universitária/UFU)

 【既報関連】経済省が11月22日に発表した予算凍結が実行され、連邦大学などが悲鳴を挙げていると11月28~29日付現地紙、サイトが報じた。

リオ連邦大学の建物の一つ(Artur Moês/SGCOM UFRJ)
リオ連邦大学の建物の一つ(Artur Moês/SGCOM UFRJ)

 専門的・科学的・技術的教育の連邦ネットワーク所属機関全国評議会(Conif)は11月28日、「連邦政府が予算凍結額を決めた上で、各機関に配布後も未使用のコミットメントに対する制限を削除した」という声明を出し、予算凍結は実質的な予算削除で、既に完結したまたは完結予定のサービス用の資金も9日以降は動かせなくなると語った。
 教育省の予算凍結は3度目だが、実際には1月の予算裁可の際、1134億レアルの予算(当時)中7・399億レアルに拒否権が行使されており、実質4度目の凍結・削減だ。
 初回の6月は16億レがカットされ、連邦大学や研究機関向け(以下、連邦大学向け)の予算も4・38億レアル削減された。10月は連邦大学向け予算3・285億レアルが凍結されたが解除された。
 教育省は今回の予算凍結額を明らかにしていないが、連邦大学向け予算の凍結額は3・66億レアル(大学2・44億レアル、研究機関1・1億レアル)だ。連邦大学や研究機関はここから水道代や電気代、学生への奨学金、外注サービスなどを支払う予定だった。凍結が解除されなければ、各種の経費や教職員への支払遅れ分は来年度に赤字繰り越しされる。
 連邦教育機関理事全国協会(Andifes)のリカルド・マルセロ・フォンセッカ会長は、連邦政府が連邦議会に提出した年間予算プロジェクトは2023年度予算より約10%少なく、過去最少予算となる可能性があるとし、今年度の経費が繰り越される可能性への懸念を表明した。
 予算凍結後は、窮状を訴える大学や研究機関が続出。270万レアルが凍結されたウベルランジア連邦大学では、毎月の経費1050万レアルに対し、動かせるのは71レアルと嘆き、940万レアルが凍結されたリオ連邦大学も、大学付属の医療機関九つの専門家の給与や国立博物館の実験室のモジュール完成のための資金の支払いが不能とし、凍結解除を願っている。
 経済省は11月29日、11月発表分の57億レアルの予算凍結は12月半ばに見直す意向だと語ったが、現段階では凍結解除の有無や金額は一切不明だ。


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