サンパウロ州=クリー元州議に有罪判決=女性議員への痴漢行為で
サンパウロ州議会の審議中に痴漢行為を働いたフェルナンド・クリー元州議に実刑判決が下された。6日付フォーリャ紙(1)などが報じている。
これは、2020年12月の予算委員会の際、イッサ・ペナ州議(当時)が議長席の前に立って議長と話していた際、クリー被告が後方からイッサ氏に近付き、体を押し付け、胸のあたりを触るなどの行為を行ったものだ。この時の模様は監視カメラにも映っており、ネットや報道で拡散され、大問題となった。
この一件でクリー被告は所属のシダダニアを除名され、停職処分を受けた。
今回、サンパウロ州刑法裁判所のダニエレ・ガリャーノ・ペレイラ・ダ・シウヴァ判事はクリー被告に対し、1年2カ月の実刑判決を下した。だが、刑期が短いため、同被告には、最低給与の20倍を公的機関に献金することと、社会奉仕活動を代替刑として科している。
ダニエレ判事は「犯罪は起こらなかった」と主張するクリー氏に対し、「疑いようのない性犯罪」との判断を下した。クリー氏側は控訴する構えを見せている。
なお、今回の判決の罪状では、クリー氏は出馬禁止の対象にはならない。
クリー氏はウニオンに移籍して、2022年のサンパウロ州議選に出馬したが、落選した。一方、イッサ氏は社会主義自由党(PSOL)からブラジル共産党(PCdoB)に移籍して再選を狙ったが、落選している。