ルーラ=イタイプの料金で合意不成立=パラグアイ大統領と会談も

ルーラ大統領は15日、パラグアイのペニャ大統領と、両国が共同運営するイタイプ二国間水力発電所の電気料金について話し合ったが、意見の一致を見ずに終わった。15日付コレイオ・ブラジリエンセ(1)などが報じている。
首脳会談はペニャ大統領がブラジルを訪れる形で行われたが、4時間に及ぶ会議でも合意は成立しなかった。
ルーラ大統領は、「お互いの思惑に違いがある」とした上で、「近いうちにもう1度会議が必要になる」と語った。次回の会談はパラグアイで行われる。
一方、ペニャ大統領も、「将来的にはこの契約で両国の関係性を強化したい」とし、そのために自らの主張へのこだわりを見せた。
今回の会談は、昨年12月から始まった交渉の続きだ。パラグアイ側は電気料金を24%あげることを求めているが、伯国側は逆に、料金を下げること、もしくは悪くとも現状維持を求めている。
パラグアイ側は伯国に圧力をかけるため、水力発電所の24年度の予算を凍結しており、サプライヤーやサービスを提供している業者、従業員への支払いも危うくなりかねない状態で、早期の解決が求められている。
イタイプ水力発電所は、1973年に両国が共同運営し始め、50年が経った23年には建設にかかった費用を完済している。同発電所の電力は両国が利用しているが、パラグアイ側で利用しきらない電力は伯国が買い取っている。両国が払う電力料金は運営経費その他の支払いに充てられている。