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福島県人会総会に50人出席=新役職創設、7万レで会館改修

2024年2月3日

総会で事業内容を説明する佐藤会長
総会で事業内容を説明する佐藤会長

 ブラジル福島県人会(佐藤フランシスコ会長)は1月28日(日)午前、サンパウロ市の同会館で定期総会と臨時総会を開催し、約50人が出席した。イベントが頻繁に開催されことで昨年は約40人の新入会員があった件が報告され、昨年と今年の会計や事業計画に加え、約7万レアルかけた改修工事などすんなりと承認された。

 定期総会ではまず、先没者に一分間の黙祷が捧げられ、佐藤会長が開会挨拶として「この2年間で12人も会員が亡くなったが、それ以上に新会員が入った。我々は緊急治療室こそ出たがまだ一般病床、病院の中に留まっている状態。気を抜かず、今年もがんばりましょう」と県人会の運営状態を比喩した。議長には佐々木リカルドさんが、書記には高垣鈴木ルシアさんが選任された。
 佐藤会長が昨年の活動報告をし、2月に福島の歴史の講演会や喜多方の大和川酒蔵会社役員の来訪、3月には第1回東洋街浴衣散策や会報第1号発行、4月に留学・研修の説明会、6月に野口英世の講演会、8月に半沢友三郎氏講演会、9月には金水晶酒蔵社長来訪や日本の災害と福島産品の安全性を伝える講演会、10月には初めてのわらじ音頭練習会など盛りだくさんの活動実績が報告された。
 佐藤会長は「11月に母県で開催された海外県人会サミットに滝内アドリアーナ正友視(まゆみ)副会長が参加し、福島の若者をブラジルに招へいする新しい研修を提案した」と述べ、拍手で承認された。
 梅津久(うめつひさし)会計理事から昨年の会計報告があり、銀行利子を含めた収入は14万7850レで、そこから支出9万6492レを引いた残りに、昨年の残高を合計した20万7712レが今年分に繰り越されたと報告され、拍手で承認された。
 さらに24年の活動計画、予算案として利子を含めた収入16万1385レ、支出16万3501レ、残高20万5596レが提案され、拍手で承認された。支出が膨らんだのは会館の台所やトイレ、屋根の補修などで7万2千レが投資されるためだと報告された。
 今年の県連日本祭りへの参加に関して、佐藤会長から「参加経費があまりに高く、採算がとれるか不安。まだ検討中」と報告された。
 定期総会閉会後、すぐに臨時総会が招集され、活動を円滑にするための定款改正や修正が提案され、その場で承認された。それ以外に、佐藤会長から重要な提案として理事会活動を活性化させるための3理事職の創設が提案され、企業関連理事に佐々木リカルドさん、ボランティア担当理事に芟花(かるか)エミ・アグネスさん、研修留学担当理事に高垣ルシアさんが指名され、拍手で承認された。

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 正午から新年会となり70人以上が参加した。事務局長の渡辺三男さんが乾杯の音頭を取り、お弁当に加えて、自宅で下ごしらえをした滝内副会長や文化理事の佐藤クリスティアネさんらが作った郷土料理「こずゆ」やお雑煮が提供され、会員らは舌鼓を打った。途中、同県人会モジ支部の龍鼓太鼓6人が一糸乱れぬ演奏を披露、喝采を浴びた。その後、クイズゲーム、抽選会、カラオケと盛り上がっていた。
 古参会員の遠藤勝久さん(82歳、福島県出身)は「あそこの壁に額が飾ってある初代会長から知ってるよ。ここに来ると方言で会話ができるから居心地がいい。泥臭いところが県人会の良さだね」と笑顔を浮かべた。


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