ベネズエラ=エキセボ州創立法に署名=ブラジルは態度表明を保留
ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領が3日、国際的にはガイアナ領とされているエセキボ地域にベネズエラの州を創設することを定めた法令を制定。同日夜に署名式も行ったと同日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)(5)が報じた。
「エセキボ防衛のための有機法」と呼ばれる法令は、同地域を自国に併合することの是非を問う国民投票で95%の賛同を得たことを受け、2023年末から同国議会で審議されていたもので、39カ条からなる文書で「ガイアナ・エセキバ州」創設について規定している。
同法はエキセボ地域を含まない地図を発行することを禁じているだけでなく、ガイアナ政府の立場を支持する人が公職に就くことや選挙に立候補することを禁じており、ベネズエラによるエセキボ地域併合に反対する人達は大きな障害に直面することになる。
マドゥーロ大統領は署名式で、この法令は議会で承認後、最高裁判所によって批准されたもので、国際舞台でベネズエラの領土を守るために「文字通り」従うと語った。
また、ベネズエラにおける植民地支配の時代、従属の時代は永遠に終わったとも宣言。また、南方軍と米国情報局の秘密軍事基地がベネズエラ攻撃のためにエセキボに設置されているとも述べた。
ガイアナの領土の3分の2を占めるエセキバ地域は100年以上、どこの領土かが争われてきた。ガイアナは現在の国境は英国領だった1899年のパリ協定で決まったもので、国際的に認められた自国領と主張。ベネズエラは1966年のガイアナ独立直前の英国との合意を理由に、領有権を主張している。問題は2015年の大規模油田発見でガイアナが急成長したことで再燃。ベネズエラは同地域併合のための国民投票も行った。
両国と国境を接するブラジルは、武力解決となれば自国領にも戦車などが入ってくる可能性があり、国境地帯の警備を強化する一方、両国の仲介役を申し出た。
これを受け、23年12月にはルーラ大統領の外交問題特別顧問のセルソ・アモリン氏立ち合いの下、両国大統領が会合。領有権関連の合意は成立しなかったが、国際法に沿った紛争解決、ラ米・カリブ海地域における平和共存と統一追及への取り組み、国境を巡る論争や国際司法裁判所の判決の科学的分析、未解決の問題に関する対話継続の他、紛争激化をもたらす脅迫や武力使用などの言動回避と、外相会談と首脳会談を通じた対話継続を決めた。
ルーラ大統領は2月末にカリブ海共同体の首脳会議にゲスト参加した際、「平和地帯」維持のために努力する必要を強調し、南米に戦争は不要と明言した。
4日付G1サイト(6)によると、ガイアナは4日、ベネズエラによるエセキボ地域併合を認めないと明言したが、ブラジルはまだ、態度を明らかにしていない。
