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モジ秋祭りが開幕!=来場予想13万人、今週末も

2024年4月9日

開会式では開催を祝した鏡割りが行われた
開会式では開催を祝した鏡割りが行われた

 モジ・ダス・クルーゼス文化協会(モジ文協)による「第37回秋祭り」が6日、開幕した。同祭はサンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス市の同協会施設(Av. Japão, 5919, Porteira Preta)にて行われ、今年は6~7日、13~14日の2週末にわたって開催される。4日間で来場者数13万人超えが期待される人気イベントだ。初日6日には開拓先亡者追悼法要と開会式が行われ、会場は終日、大勢の来場者で賑わっていた。

 午前10時から行われた開拓先亡者追悼法要では、日本移民とモジ地域を開拓した先駆者へ感謝の意が表され、その後、午後5時には慰霊の想いを込めた灯篭流しが行われた。

開会挨拶を行う津田理事長
開会挨拶を行う津田理事長

 正午に始まった開会式では、津田フランキ理事長が挨拶に立ち、「秋祭りが開催できるのは、皆様一人一人のご協力のおかげです」と感謝の言葉を述べ、来年の秋祭り開催決定を発表した。
 来賓として出席したマルコス・ダマシオサンパウロ州議は、「日系コロニアは我々ブラジル人の歴史の一つ」と強調。秋祭りの来場者数は4日間で13万人が見込まれていると話し、同氏が州議員を務める間は支援し続けると約束した。ダマシオ州議は30万レアルの議員割り当て金を同祭に拠出している。
 ロドリゴ・ガンバレ連邦議員は、同祭が地域に文化的な豊かさをもたらすだけでなく、地域農業への貢献や、雇用創出に及ぶ経済効果を持つ重要なイベントであると称賛し、来年度の秋祭りに50万レの議員割り当て金を拠出すると発表した。
 総領事館を代表して挨拶に立った服部大輔領事は「秋祭りは日本とブラジル両国の深い友情の象徴。日本移民の努力によって普及した今日の伯国の日本文化は日本の誇り」と称賛し、日本人移民を温かく受け入れてくれた伯国に対しても感謝の意を表した。
 カイオ・クンニャ市長は日系社会と関わることを「光栄」と表現し、「協力精神と透明性が定着しているモジ文協は市の誇り」と語った。また、市の紹介する観光地として日系施設を推していくことを表明した。
 食事広場では、モジ文協やモジ中央日本人会、モジ文協野球部などによる焼きそば、ホットドッグ、焼き鳥、和牛やしめじなどの串焼き、お弁当、シュークリーム、アイス天ぷら、クレープ、かき氷、ポルトガル料理など幅広い屋台が並んだ。

 文化スペースでは生け花、七夕飾り、茶道、書道、折り紙のワークショップ、モジ日本語モデル校の生徒により作られた灯篭流し用の灯篭販売などが行われた。
 農添(のぞえ)ミリアンさん(48歳、3世)は子供2人を連れて来場。農添さんはデカセギで山梨県に20年間住み、7年前に帰国した。「ステージでのショーや屋台の料理で日本を思い出します」と祭りを満喫した様子だった。
 夫婦で来場した城森(じょもり)セルジオさん(61歳、3世)とリリアさん(61歳、2世)は、「市内ではあまり食べられないたこ焼きが目当て。普段食べられないお祭りらしい料理が食べられて嬉しい」と語った。

来場者で賑わう食事広場
来場者で賑わう食事広場

 毎年ボランティアとして参加している桝元裕子さん(62歳、2世)は、「秋祭の魅力は買い物エリア。お店で40レアルで売られていた食品がここだと30ちょっとだったりして、毎年欠かさず楽しんでいます」と話した。


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