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ヌーネス・サンパウロ市長=10党代表集め追い上げ=夕食会で勢い見せる=ボウロス追撃のムード

2024年4月25日

22日の夕食会(Ⅹ)
22日の夕食会(Ⅹ)

 22日、サンパウロ市市長再選を目指すリカルド・ヌーネス氏の夕食会に、タルシジオ・デ・フレイタスサンパウロ州知事(共和者・RP)やミシェル・テメル元大統領(民主運動・MDB)といった大物政治家や10政党の代表が集まった。この顔ぶれからは追い上げムードとなっている10月のサンパウロ市長選や、今後の政界の駆け引きが見て取れると、23日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 この集まりは、前サンパウロ州知事であるロドリゴ・ガルシア氏(無所属、前民主社会党・PSDB)が集めたものだ。ガルシア氏は今回のサンパウロ市長選キャンペーンでヌーネス氏のコーディネーターを務め、選挙放送なども手掛ける予定だ。
 夕食会には、タルシジオ知事、テメル大統領のほか、元サンパウロ市市長で社会民主党(PSD)党首、タルシジオサンパウロ州政権では局長も務めるジルベルト・カサビ氏をはじめ、RP、MDB、PSDB、自由党(PL)、ポデモス、ウニオン、アヴァンテ、連帯(SD)、民主刷新党(PRD)の党首クラスが集まり、一言ずつ語った。なお、進歩党(PP)やシダダニアもリストに入っていたが、出席はしなかった。
 ヌーネス氏は今回の選挙で、ルーラ大統領(労働者党・PT)が推すギリェルメ・ボウロス下議(社会主義自由党・PSOL)との一騎打ちが予想されている。現時点での世論調査では、僅差の2位でボウロス氏を追っている。
 ヌーネス氏は2月にフォーリャ紙に対し、「十分な支持母体ができた」と語っていたが、それがこの日の夕食会に反映されている。
 夕食会に参加した人物の一人は、現状でヌーネス氏には下院全体の約3分の2にあたる350人の下議の支持があり、ルーラ政権の閣僚の中にも11人の支持者がいるという。
 この夕食会はルーラ政権がサンパウロ州で支持率を落としている最中に行われたものであり、ヌーネス氏に追い風が吹いてると見る向きもある。
 夕食会の参加者同士の会話では、ボルソナロ前大統領の影響力について意見が割れていた。ヌーネス氏は既にボルソナロ氏からの支持を得ているが、今回の選挙で同氏のPLが独自候補を出さなかったことに関して、「影響力が弱まり、脱・政治の二極化ができるのでは」という見方と、「ボルソナロ氏が支持についたからこそ、ヌーネス氏に勢いが出ている」という見方が出ている。
 ヌーネス氏はPLからつく予定である副候補をまだ決めていない。これまでの流れではボルソナロ氏が推薦する陸軍大佐のリカルド・メロ・アラウージョ氏が有力視されているが、ボルソナロ派サンパウロ市議として知られるソナイラ・フェルナンデス氏の名も浮上し、夕食会でも話題となっていた。
 また、ウニオンのアントニオ・ルエダ党首がこの会に参加したことで、同党所属のブラジル自由運動(MBL)リーダーのキム・カタギリ下議の出馬の見込みが薄まったと見られている。PSDBは、ヌーネス氏への支持を拒否したばかりだったため、気まずい雰囲気が流れていたという。
 MDB代表は、同党は北部全域とアマゾナス、パラー両州でPTと連携を組んでおり、2026年選挙でルーラ氏の対抗勢力として立つことは困難と発言。カサビ氏もPSDは大統領選に独自候補を擁立する可能性に触れるなど、ルーラ政権にも参加し、影響力のある政党が、サンパウロ市長選後の2026年大統領選でどういう選択を行うかも注目されている。


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