ブラジルと中国の貿易システム統合に合意=業務効率化で相互貿易促進へ

ブラジルと中国の両政府は25日、相互の貿易業務における迅速性、コスト削減、安全性の向上を目的とした合意に署名した。「対外貿易における一元的窓口の協力」と題する覚書は、ブラジルの「貿易システム統一ポータル(Portal Único do Comércio Exterior)」と中国で使用しているシステムとの統合を正式に定めるもので、プラットフォーム間の相互運用性を保証し、使用されるツールやプロトコルの相互承認を可能にするため、より効率的な「対話」が可能となる。これにより、二国間貿易の促進が期待されると、26日付フォーラム誌(1)(2)などが報じた。
ブラジル国税庁によれば、計画されているイニシアティブの中には、認定事業者(AEO)の承認や物流データ、税関申告書、原産地証明書、電子植物検疫証明(ePhyto)などの重要情報の交換が含まれている。これにより、輸出業者のプロセスが簡素化され、コストを大幅に削減することが可能となる。
ブラジリアで行われた調印式には、ブラジル側からは商工開発サービス省(MDIC)のタチアナ・プラゼレス対外貿易局長と国税庁のロビンソン・バレイリーニャス特別書記官、中国側からは税関総署副長官兼総事務局長のザオ・クアンレン氏が出席し、協定書に署名した。
中国はブラジルにとって最大の貿易相手国で、2023年の二国間貿易額は1600億米ドルの大台に達した。こうした関係の強化はブラジル政府の優先事項の一つであり、2023年と24年に2回の公式訪中団を派遣した。
貿易システム統一ポータルは1993年から運用されているシステム「Siscomex」を発展させたもので、輸出入プロセスを近代化し、コスト削減を目的としたブラジル政府のイニシアティブだ。これにより、ブラジルの国際貿易をより効率的で競争力のあるものにし、ブラジル企業が国際市場でより有利に競争できる環境を整えることができると期待されている。