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スザノ=440人集まり仏縁の輪広げる=第61回南米仏教婦人会大会=最後は親鸞音頭と本願寺音頭

2024年10月9日

開会式の様子
開会式の様子

 本派本願寺南米教団の南米仏教婦人会連盟(西村節子委員長)が主催する第61回南米仏教婦人会大会が9月28日に、スザノ文協で『ご縁をよろこび、お念仏とともに』をテーマに開催され、ブラジル各地から集まった440人は丸一日、お互いの交流を深め、和やかに念仏の輪を広げ強めた。

 昨年はコロナ禍明け初、4年ぶりの大会となりロンドリーナ本願寺で331人が参加。昨年を100人以上上回る今年の開会式では、仏婦旗(婦人会の旗)を各地代表が持って入場。地元スザノ婦人会87人を先頭に、モジ54人、サントアンドレー35人、マリンガー30人など21地区からメンバーが一堂に会し、「真宗宗歌」「重誓偈」唱和、祝辞披露などが行われた。

大会旗を持つ西村委員長と篭原さん
大会旗を持つ西村委員長と篭原さん

 西村委員長は大会テーマを引用し、「多くの会員の皆様が毎年亡くなっている中、今一度、手と手を取り合って念仏の輪を広げましょう」と大会の開催を祝い、先亡者へ哀悼の念を捧げた。梶原俊栄南米開教総長はまず、スザノ地区における1年がかりの準備を労い、「お念仏のみ教えをブラジルの大地に根強く幅広く伝えて行かれんことを切に念願する次第です」と挨拶した。
 篭原あけみスザノ仏教婦人会会長は開催地団体代表として「地元開催は第36回大会以来、33年ぶり。昨年以来のご縁を喜び会いたい」と開催の喜びを壇上で述べた。
 プロミッソンから参加した安永和教さん(78歳、3世)は、パンデミック直前の2019年大会がリンス開催で1千人の参加者がいたことを振り返り、「コロナで全てが変わってしまった。まだコロナ前には戻っていない。若者の参加をいかに増やすかが課題ですね」と会場を見回した。
 吉田寶恩開教師補(89歳、広島県)によれば、本派本願寺ではこの婦人大会に加えて青年大会、壮年大会も毎年開催している。「どこのお寺も婦人会が支えていますから、3大行事の中でも最も大事な大会です」と説明した。

 午前11時から芦内ロドリゴ・スザノ市長が基調講演。母が30年前にスザノ本願寺内にルンビニー学園を設立し、1100人もの卒業生を輩出したという深い縁を振り返り、「今この会館に通って剣道や日本語などの日本文化を習っている子供の大半は非日系。日系社会やお寺が市を発展させた役割は重要」と強調した。
 アラサツーバのお寺から28人で来たという高浜耐子さん(76歳、2世)は「38年間お寺に通い、毎回この大会に参加しています。子供も大きくなり独立。自宅に一人でいても仕方ないので、お寺で活動してみんなとワイワイガヤガヤやるのが楽しみ」と笑顔を浮かべた。
 昼食後は、前大会から今までに亡くなった会員の名前が読み上げられる追悼法要となり、各地の代表者が献花献灯、代表焼香を行い、梶原総長が法話をした。続いて閉会式となり、次期開催地・伯国別院婦人会に大会旗が渡され、代表の中野あけみさんが挨拶した。

篭原ルイス、芦内ロドリゴ、梶原総長、篭原あけみ諸氏ら
篭原ルイス、芦内ロドリゴ、梶原総長、篭原あけみ諸氏ら

 閉会後はお別れパーティとなり、地元スザノ本願寺を代表して篭原ルイスさんが挨拶した後、なごやかに余興となった。午後6時近く、全員で「親鸞音頭」と「本願寺音頭」を踊って終わりとなった。


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