大統領選世論調査=ルーラ32%で支持率断トツ=マルサル18%、サンパウロ州知事15%

13日に発表された世論調査団体クエスチによる2026年大統領選の投票意向調査によると、前サンパウロ市市長候補のパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)が有力候補として台頭しており、数値的にサンパウロ州知事のタルシジオ・デ・フレイタス氏(共和者・RP)を上回る一方、ルーラ大統領(労働者党・PT)が依然として単独首位を維持と、13日付カルタ・カピタルなど(1)(2)(3)が報じた。
市長選が終わらぬ内の大統領選支持率調査では、ルーラ氏が32%の支持を得て首位に立ち、マルサル氏が18%、タルシジオ氏が15%で続いた。ボルソナロ前大統領(自由党・PL)の出馬禁止処分で右派が分裂しており、彼の支持票がマルサル氏とタルシジオ氏に分かれた形となった。
その他では、パラナ州のラチーニョ・ジュニオル知事(社会民主党・PSD)とゴイアス州のロナルド・カイアド知事(ウニオン)が各4%、ミナス・ジェライス州のロメウ・ゼマ知事(ノヴォ)が3%の支持を得た。
調査は9月25〜29日に全国2千人の有権者を対象に実施。誤差の範囲は上下2%ポイントで、信頼度は95%だ。なお、同調査は、マルサル氏がギリェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)は精神病でコカイン服用者という虚偽の診断書を投稿する前に行われた。
地域別では、ルーラ氏は特に北東部で44%と強い支持を得ているが、同地域におけるマルサル氏の支持率(15%)がタルシジオ氏(7%)の2倍以上であることも注目された。
さらに、「ボルソナロ氏が出馬しない場合、ルーラ氏に対抗する最も強力な候補者は誰か」という問いに対して、マルサル氏は15%の支持を集め、タルシジオ氏(13%)や前ファーストレディーのミシェル・ボルソロ氏(PL、12%)とほぼ互角だった。
だが、この質問に対しては、49%が「分からない」または「未回答」としている。
クエスチのディレクターで政治学者のフェリペ・ヌネス氏によれば、この調査結果はマルサル氏が全国的に知名度を高め、反PT層において、ボルソナロ氏の支持を争う新たな人物として浮上したことを示しているとし、他の候補者には、より多くの戦略と努力が求められると説明した。
ただし、マルサル氏は選挙法違反の問題を抱えており、2年後の選挙に出馬できるかは不透明だ。
クエスチは、現政権に対する警戒感として、ルーラ氏は再選を目指すべきではないと考える国民の割合が、7月の53%から58%に増加したことも示している。「今回調査だけではこの変化の理由は十分に説明できないが、特定グループに対する質的調査(インタビューや討論)を行えば、背景を解明する助けになるだろう」とヌネス氏は述べている。