「乳がんなど存在しない」=2人の医師を虚偽で告発

「乳がんは存在しない」「マンモグラフィをすると癌になる」などの虚偽の発言を行っていた医師2人が訴えられ、医療界から責任を追及されている。30日付G1サイト(1)が報じている。
問題とされた医師の1人はルーカス・フェレイラ・マトス氏だ。サンパウロ州とミナス・ジェライス州で医師登録されている同氏は、120万人のフォロワーを誇るネットのインフルエンサーでもある。
同氏はネット上の動画で、「乳房に気になるしこりが二つあるのだが」との質問を受け、「マンモグラフィ検査を行うと放射能によって癌が発生する可能性が増す。それは絶対に良性だから、検査を受ける必要はない」と返答していた。
グローボ局は、連邦医学審議会(CFM)には同医師名で登録された専門分野はないと報じた。
もう一人はラナ・チアーニ・アルメイダ・ダ・シルヴァというパラー州の女医だ。彼女は、インスタグラム上で、「オウトゥブロ・ローザ(10月の乳がん検診啓蒙月間)なんて忘れなさい。乳がんなんてものは存在しない。私は超音波と乳腺学専門のラナ・アルメイダよ。私の言葉を信じ、マンモグラフィのことも忘れなさい」と投稿していた。同氏も専門分野の登録はされておらず、このビデオは29日午後、削除された。同氏のプロフィールも一度消えたが、また現れたという。
各地方医師評議会やブラジル乳腺学会は2人の医師に関する調査を開始。乳がんに関して国立がん研究所(Inca)が虚偽とみなす発言を行ったとして、CFMに告発すると共に、フェイクニュースの拡散について警告した。