アラゴアス州=スクールバス事故18人死亡=崖下400m転落、負傷30人

24日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)によると、北東部アラゴアス州ウニオン・ドス・パルマレス市に位置する丘陵地帯セラ・ダ・バリーガで同日午後、バスが崖下に転落し、乗っていた18人が死亡、30人が負傷した。
目撃者によると、事故車両は同市が貸し出したスクールバスで、運行中に機械的な故障を起こし、運転手が制御を失ったという。バスは道路脇の崖から約400メートル転落し、アクセスが困難な密林の中で停止した。
同地域は、17世紀に逃亡奴隷の共同体「キロンボ・ドス・パルマレス」が存在した歴史的な場所だ。現在は記念公園が設置され、毎年11月20日に祝われる「黒人の意識高揚の日」などに多くの人々が訪れる文化的観光地となっている。事故車も、11月の毎日曜日に開催される文化芸術イベント「セラの日没」が行われる記念公園に向かっていた。
消防当局は救急車3台とヘリコプター1機を現場に派遣して、救助活動を行った。犠牲者の年齢は5~84歳と幅広く、妊娠中の女性も含まれていた。州立総合病院や地域医療病院を含む複数の医療施設に搬送され、州政府は重傷者の対応のため、集中治療室の病床を確保した。セルジオ・ヴェルソーザ消防署長によると、行方不明者はいないという。
事故後、アラゴアス州市警は原因究明のための捜査を開始した。ウニオン・ドス・パルマレス市役所は声明を通じて、事故の被害者を全面的に支援するため、市職員を動員しており、被害者家族への支援体制を提供すると述べた。また、運転手に関する書類は全て、期日通りに正規の手続きが行われていた。さらに、事故車両は比較的新しく、検査は定期的に外部委託され、10月13日の検査でも問題は確認されなかったと報告した。
ルーラ大統領やアニエレ・フランコ人種平等相、同州出身のアルトゥール・リラ下院議長らは事故後、犠牲者家族への哀悼の意を表明。パウロ・ダンタス同州知事は3日間の服喪を宣言した。州政府は医療体制を強化し、被害者支援に取り組んでいるとも強調している。