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大本南米宣教100周年祝う=新愛善堂完成20周年記念大祭も=日本から参拝団31人迎え

2024年12月11日

愛善堂の前で全員が集まり記念撮影
愛善堂の前で全員が集まり記念撮影

 大本教南米本部(尾山マサオ南米本部長)は南米宣教100周年並びに新愛善堂完成20周年記念大祭を1日に、サンパウロ市近郊ジュンジャイー市の南米本部「伯光苑」で開催し、約300人が集まり盛大に祝った。当日は日本の本部からも記念参拝団(本部代表=浅井清高)31人、ジャンジーラ市長の佐藤ハジメ・ヘンリー氏、地元ジャンジーラ日伯文化協会の小池嵯峨エリカ会長らが参加し、親交を深めた。

挨拶をする尾山マサオ南米本部長
挨拶をする尾山マサオ南米本部長

 1924年11月、教主の命を帯びた尾山照吉宣伝使が日本を出発し、サンパウロ州サンジョゼ・ド・リオ・プレットで布教開始した。同地に住む孫の尾山マサオ氏が現在、南米本部長を任じている。
 神式祭壇を備えた愛善堂では午前10時に巫女、神官装束の祭司らが入場し、会場は静粛な雰囲気に包まれた。南米宣教100周年と新愛善堂完成20周年記念大祭に続いて、南米大本本部物故者合同慰霊祭、ポルトガル語版「大本神諭」拝読などが行われた。
 来伯予定だったが体調不良で訪問できなかった出口紅(でぐちくれない)教主は、ビデオメッセージでそのことを詫び、「南米の皆さんは日本の日本人が忘れたものを持っている。近いうちに必ず訪問させてもらう」と誓った。
 ビデオ「綾の聖地エルサレム大本歌祭(うたまつり)」「大本南米宣教100周年」が上映され、教主自らが作った陶器「玉(ぎょく)」が本部とブラジリア支部にプレゼントされた。浅井氏は「本部がある京都綾部と伯光苑、サンジョゼやブラジリアの土、マナウスの砂やアマゾン川の水を使い、釉薬には綾部の松や伯光苑の松、ブラジルのカスターニャ・ド・パラーを焼いた灰を入れて焼いた」と両国の要素を混ぜ込んで教主自らが作ったとの説明をした。
 入信30年以上で70歳以上の宣伝使23人が日本本部から功労者表彰された。尾山南米本部長は挨拶で『大本南米100年史~信仰の灯』刊行を祝い、2月の第50回大本南米本部夏季学級に日本から23人の大元青年の参加があり、これは南米本部史上最多であったことを喜び、6月には伯光苑近在信徒38人が最初の支部であるサンジョゼでの尾山照吉宣伝使渡伯100周年お祝いに参加したこと、今回日本から記念参拝団31人が来たことを強調し、「一日も早く〝みろくの世〟建設という目標のもと、一致団結してご神業にお仕えさせて頂きたいと思います」と締めくくった。
 仕舞「西王母(せいおうぼう)」が献納され、教主から子供らにお菓子がプレゼントされ、全員で記念撮影をした。会場を会館に移し、直会の弁当を食べて歓談した。茶道裏千家ブラジルセンター(林宗一代表)によるお茶席が設けられ、「お取次ぎ」、日伯信徒親睦の夕べとなった。

藤井千代子さんと剛三さん
藤井千代子さんと剛三さん

 功労者表彰された藤井剛三さん(87歳)は「親の代からの信徒で、高校卒業して18歳でブラジルへ。コチア産組で畜産技師をする傍ら、大本では『人型』を35年間続けてきた」と振り返った。「人型(ひとがた)」とは大本教の節分では人間の形をした紙に名前、住所、年齢を書き、それをお祓いすることで1年間の罪や病気などを代わりに背負ってもらうもの。「だから今まで幸せに暮らしてこれた」と横にいた妻千代子さん(82歳、2世)とほほ笑んだ。

浅井清高さん
浅井清高さん

 浅井氏は「愛善堂建設の際には私は日本から派遣されてここにいたので感慨深い。現在ウクライナや中東で戦争が起きて人類が不安に包まれいる」と平和への祈りを捧げる必要性を説いた。
 参拝団の一人、坂井恭平さん(45歳、京都府)は妻孝子さん(37歳、同)と2月に結婚、今回の来伯は新婚旅行となった。「父は89~91年まで宣伝使としてブラジル来ていた縁があり、妻も青年部活動を通じてブラジルの人たちと交流が多かった。その縁から新婚旅行に選んだ。父が世話になった人にも感謝の言葉を伝えられたので嬉しい」と喜んだ。

新婚旅行を兼ねてきた坂井妻孝子さん(左)と恭平さん(後ろ)
新婚旅行を兼ねてきた坂井妻孝子さん(左)と恭平さん(後ろ)

 尾山南米本部長は「父から『祖父はものすごく厳しい人だった』と聞いている。現在の信者数は約800人、世界救世教の信者など『大本は宗教の母だ』と言って来てくれる。何のために僕たちは生まれてきたのか。神様の声をもっとしっかり感じて、世界のために働きたいと思っている」と語った。


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