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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(77)

2024年12月21日

 関屋は以前、文部省の公用で新潟県に出張したとき、県内で小作争議が発生、これを調停したことがあった。
 小作争議は、全国的に頻発していた。
 ここで、また余談を挟むが。──
 右の新潟県で起こった小作争議の中に、真島家という豪農のそれがあった。
 その争議のとき、小作人の先頭に立ってムシロ旗を掲げて真島家に押しかけた青年がいた。それが、ナント、同家の当主の実弟であった。これは世間を唖然とさせた。
 その実弟の真島平三郎は、東京大学と北海道大学を出た法学士・農学士であった。が、後にブラジルに渡り、放浪の生活を送った。いつも見窄らしい身なりをしていた。が、権力...

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