国内でウイルス性疾患急増=グアルジャでは不法下水流入の疑いも

5日付ポデール360など(1)(2)(3)(4)によると、年末年始にウイルス性疾患が急増。特にサンパウロ州沿岸地域で事例が集中している。これは休暇期間中の人口集中、出所不明の食品摂取、豪雨による洪水が主な要因であると分析されており、今後も続く観光シーズン中、さらなる感染拡大が懸念されている。
サントス市では、昨年12月に2264件、年頭の3日間で273件のウイルス性疾患に関連する症例が報告された。また、サンヴィセンテ市でも、昨年11月に1657件、12月に1754件が記録された。
その一方、グアルジャ市では不法廃棄された下水流入が原因である可能性があるとの見解が示された。同市はすでにこの件をサンパウロ州水道公社(Sabesp)に通知し、発症源の特定に向けた調査を進めているが、同公社側はウイルスの流行は自社業務とは無関係とし、「当地域の水道と下水システムは正常に運営され、24時間体制で監視されている」と強調する声明を出した。
同市では12月だけで2064人の症例が報告され、医療機関の混雑だけでなく、医薬品の入手困難や薬局の混雑も報告された。現在は患者数の増加に対応するため、医療スタッフを増員し、診療体制を強化している。
さらに、サンタカタリーナ州フロリアノポリス市でもウイルス性疾患の症例が急増。市保健局によると、最近の症例数は過去5年間の同時期の平均を上回っており、猛暑と観光客の流入が主な要因と分析。ノロウイルスが主な病原菌で、河川や海水に含まれる人間の便で汚染された水の摂取・接触により伝播する可能性があり、汚染された水で作られた氷も感染源となることがある。同市では3月までに200万人以上の観光客が訪れることが予想されており、今後の感染拡大が危惧されている。
主な症状は腹痛、嘔吐、下痢、発熱で、特に水分補給が治療の中心となる。予防策としては、飲食物の衛生管理や手洗いの徹底、海水浴に適した水質の確認が推奨されている。サンタカタリーナ州環境研究所(IMA)はウェブサイト上の水質情報を定期的に更新しており、最新の報告によると、238カ所の検査ポイントの内、87カ所が水質不良とみなされている。