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小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=110

2025年1月16日

 その全てを彼一人が負担した訳ではないが、とにかく有るだけの金は費した。マラリヤの後から入植した人の金まで払いに廻した。マラリヤの後から入った家族も多いのだ。マラリヤで使ってしまったからもう一度払え、とは言えなかった。マラリヤで多数の死者を出した責任を運平は日夜感じ続けていた。その為に自分が丸裸になるのは当然だと思っていた。
 しかし、現実に金はない‥…いつものように運平の手は無意識にピンガに延びた。ピンガが切れていると不機嫌で、イサノにもガミガミ小言を言ったりする。体内にアルコールがないと人間的な感情を持てないほど運平の体も心も疲れ果てていた。自分が見た夢のため...

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