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上院議長選=ポンテス出馬でPL混乱=前大統領と党内対立=互いにXで批判投稿

2025年1月23日

ポンテス氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)
ポンテス氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 上院議長選挙への出馬を巡って、ボルソナロ政権時代の閣僚だったマルコス・ポンテス上議(自由党・PL)がボルソナロ前大統領(PL)ともめている。21日付フォーリャ紙など(1)(2)が報じている。
 ことの発端は、ボルソナロ氏がダヴィ・アルコルンブレ上議(ウニオン)をPL全体で推す上院議長候補にするべく、調整を行っていたところに、ポンテス氏が出馬しようとしたことにある。
 上院憲法司法委員会(CCJ)の委員長を務めるアルコルンブレ氏は、ボルソナロ政権時代の2019〜20年に上院議長を務めており、ボルソナロ氏と良好な関係を築いている。アルコルンブレ氏は議会の多数派であるセントロンに所属しているため、2月に行われる上院議長選では一次投票で当選することが予想されている。一部報道では、ロドリゴ・パシェコ上院議長(社会民主党・PSD)が議長公邸をアルコルンブレ氏に譲るべく、自身のための新しい住宅物件の物色を始めたとも言われている。
 だが、この状況の中、ボルソナロ政権で科学技術相を務めたポンテス氏がPLの代表として出馬を強行しようとしたことで事態がややこしくなった。
 ボルソナロ氏は20日、ユーチューブの番組「アウリヴェルデ」に出演し、上院議長選について言及。ボルソナロ氏はそこで、ポンテス氏に関し、「頑張れよとは思うが、当選は絶対しない」と言い切った上、同氏の出馬は「我々一同にとって迷惑な行為だ」と切り捨てた。
 ボルソナロ氏はさらにポンテス氏に関し、「2022年のサンパウロ州選出上議選の際に彼を推薦したのはこの私だ。本当は(親友で有名な福音派政治家の)マルコ・フェリシアーノ氏を押したかったところを我慢して選んだんだぞ。彼はそのことに感謝もせず、さらなる要求をしている」と不満をぶちまけた。
 これに対し、ポンテス氏は21日、Xの投稿でボルソナロ氏の発言を批判した。同氏は「傲慢さは扉を閉じるが、謙虚であることはいつでも新しく、地平線の近くの窓を開いてくれるものだ。考えろ、生きろ、そして学ぶのだ」と、ボルソナロ氏の反対を振り切る自身の意志の強さを改めて主張。「2月1日の上院議長選に出馬する」と宣言した。
 この投稿に対し、ボルソナロ氏の側近たちは一様に不快感を示し、ネット上の投稿で「裏切り者」などと罵った。中には、ポンテス氏が元宇宙飛行士だったことと掛けて、「また月にでも行った気になっているのだろう」と皮肉る者も見られた。
 ボルソナロ氏とポンテス氏の関係の悪化は、昨年11月にサンタカタリーナ州のボルソナロ派の男性が最高裁前で爆弾を投げつける襲撃未遂行為を行い、自害した際、ポンテス氏がこの動画を拡散して、「これはテロ行為だ」と批判を行ったことがきっかけだと言われている。


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