ガソリンスタンドに娘ら置き去り=気づいた父親が40キロ引き返す

エスピリトサント州で、10歳と6歳の娘が戻ってきていないのを確認せず、ガソリンスタンドから走り去った父親が、二人を迎えに40キロをひた走るという騒動が起きた。22日付G1サイト(1)が報じている。
ことの発端は20日夜、夏休みを利用して、ミナス・ジェライス州に住む父親を訪ねた娘たちを、母親が待つバイア州まで連れて行く時に起こった。
父親は旅の途中、エスピリトサント州北西部のバイショ・グアンドゥのガソリンスタンドに立ち寄り、給油をしたが、娘たちはその間にトイレに行った。
父親は娘たちはトイレから戻った後、後部座席で眠ってしまったのだと思い込み、代金を払うと出発。娘たちがトイレから戻った時には車の姿はなかった。
父親の車が見当たらず、不安になった次女は泣き出したが、長女は妹を慰めた後、置き去りにされたことは伏せたまま、ガソリンスタンド勤務の女性に父親の外見や車の車種を伝え、父親を見たかと尋ねた。
女性が父親の車は既に出立したと伝えると、長女は女性の携帯電話を借りて軍警に電話をかけ、事情を説明。駆けつけた軍警は、長女やガソリンスタンドの従業員から話を聞き、既に1時間近く経つが、父親の車は戻ってこないと知ると、二人を児童相談所に連れて行った。
長女はそこでも冷静に事情を話し、母親の電話番号を知らせたため、警官が母親に連絡をとり、父親の所在を探す作業に入った。
一方、父親はガソリンスタンドから40キロ離れたエスピリトサント州コラチナに住む兄弟の家に着いた時点で娘たちがいないことに気がつき、大慌てでガソリンスタンドに戻ると、従業員から情報を得て、児童相談所に向かった。
相談員によると、児童相談所に到着した時の父親は、娘たちの無事を案じ、かなり焦った様子だったという。娘たちとの無事な再会を喜ぶ様子を見た軍警が、母親と再び連絡をとり、旅を継続することへの同意を得た上で、父親に二人を引き渡したため、親子は再び旅を続けた。
母親は21日、長女が11歳になったことを明かし、特別な思いで長女の誕生日を祝ったと語っている。
軍警やガソリンスタンドの従業員、児童相談所らによると、姉妹は非常に礼儀正しく、非常事態が起きた場合の対処の仕方もよく心得ていたという。
このニュースが報じられた後は、軍警や消防への連絡方法などを教え、親の名前や電話番号を覚えさせておくことの重要さも説かれるようになっているという。