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ルーラ=政府方針を直々に説明=異例の長時間記者会見=シドニオ長官の新差配

2025年2月1日

インタビューでのルーラ大統領(Jose Cruz/Agencia Brasil)
インタビューでのルーラ大統領(Jose Cruz/Agencia Brasil)

 1月30日、ルーラ大統領は大統領府で80分間に及ぶインタビューに応じた。大統領はそこで、連邦政府内の問題やドナルド・トランプ米国大統領との関係について、思うところを語った。同日付テラサイト(1)が報じている。
 メディアを相手にこれほど長時間の公開インタビューに応じるのはこれまでのルーラ政権では珍しく、注目された。これは、大統領府社会通信局(SECOM)新長官のシドニオ・パルメイラ氏による新たな戦略の一環ととらえられている。シドニオ長官はルーラ氏自身が国民に届くよう、もっと語り、何が本当の情報なのかを自分で示す必要があると主張してきていた。(2)
 ルーラ氏はこの会見で、連邦政府の人事に関する擁護などを行った。最初に訊かれたのは、労働者党(PT)のグレイシ・ホフマン氏の閣僚入りに関してで、ルーラ氏は明言は避けたものの、「彼女はジルマ政権で官房長官を務め、私が服役していた時も、党をうまくまとめていた。彼女ほど鍛え、磨かれた政治家はいない」と称賛した。「言動が過激過ぎるのでは」との記者の声に対しても、ルーラ氏は「それくらいでないとPTの党首は務まらない」と言い切った。
 続いて、ジルベルト・カサビ社会民主党(PSD)党首がフェルナンド・ハダジ財相を「弱い」と批判し、今日、大統領選があればルーラ氏は負けると語ったことに関して、「個人的な好みで人を判断してはいけない」と、かつてサンパウロ市市長だったカサビ氏が後任市長となったハダジ氏に批判されたことをよく思っていないことをほのめかす発言を行い、「財務省におけるハダジ氏の重要性を軽視するのは不当だ。政権移行の際に予算が残されてなかった中、彼が政権発足後の憲法改正補正法案(PEC)を通過させるのにどれだけ貢献したか」と強調した。また、大統領は、「選挙はまだ2年近く先だ」とし、カサビ氏の発言を茶化した。
 ルーラ氏は、財務省でナンバー2でハダジ氏の右腕だったガブリエル・ガリポロ氏が中央銀行総裁に就任した直後に、経済基本金利(Selic)が1・0%ポイント上昇したことについても、「私は彼の手腕を100%信頼している」とし、気にしていないと語った。
 ルーラ大統領は1日に行われる連邦議会の議長選に関し、下院でウゴ・モッタ氏(共和者・RP)、上院でダヴィ・アルコルンブレ氏(ウニオン)といった、保守派との結びつきも強い議員が議長になりそうなことに関し、「難しさは全く感じていない」とし、うまく関係を築くことを望んでいる。
 また、トランプ米大統領がブラジルに対しても高率の関税をかけようとしていることに関して、ルーラ氏は「その時はこちらも同じ率を米国からの輸入品にかけるまでだ」と答えた。
 ルーラ氏は「トランプ氏は米国で選ばれた大統領だ。他の国にはそれぞれの国民に選ばれた国家元首がいる。それぞれの国の自治権を尊重してほしい」と語っている。


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