Ⅽエルゾギ氏に終身年金=殺された反政府活動家の妻

ブラジリア連邦裁判所のアンデルソン・サントス・ダ・シルヴァ判事が、1975年に軍事独裁政権の工作員によって殺された反政府活動家でジャーナリストのヴラジミル・エルゾギ氏の未亡人クラリセ・エルゾギ氏に月3万4577・89レの終身年金を払うよう命じる司法判断を下したと5日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
この金額は、ヴラジミル氏が政治的恩赦の対象者と認められた場合の経済的賠償として支払われなければならない。ヴラジミル氏が受けた迫害は政治的死亡・失踪に関する特別委員会と国の真相解明委員会が行った調査で確認済みだが、恩赦のための認定はまだ行われていない。
同氏は弾圧当局の手で自殺に見せかけられて殺され、1978年に国を有罪とする判決が出た。その事実を認めた米州人権裁判所も、2018年に、ブラジルは同氏の死の状況を十分に解明していないと批判している。
シルヴァ判事は、同氏に対する拘禁・拷問・法外な処刑に関する証拠は豊富にあり、クラリセ氏が政治的恩赦受給者としての地位を認めるよう求める要請とその結果は法的に妥当性があると説明。クラリセ氏は83歳で進行期のアルツハイマー病を患っていることを理由に、生涯にわたり金銭的補償金を支払うという決定の緊急性を正当化した。
原告側は過去5年間に遡り、200万レ以上を支払うことも求めたが、この要求はまだ審理されていない。国は支払い命令や金額についての意義を申し立てることができる。