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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(104)

2025年2月12日

 この後、連盟はサンパウロに中央訓練所をつくった。そこでは盟友たちが、よく合宿していた。週末になると下元がやってきて、テニスをしたり、訓練生のつくった稚拙な食事を喜んで食べたりした。
 若者を経営戦略の中に組み込んで行くのは、事業体の幹部なら誰でもすることである。が、それは、あくまでもピラミット形の組織構成を尊重しつつである。
 しかし下元は組合の内外で、直接、彼らと結びついた。それには無論、理由があった。
 コチアを創立した頃、その主力メンバーの多くは若かった。理想に燃え、純粋に組合のことを考えていた。
 下元自身は歳を重ねても、その若き日の心を持ち続けた...

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