サンパウロ市カーニバル=ローザスが15年ぶり優勝=近年の低迷から名門復活

2月28日、1日の2夜にわたって行われたサンパウロ市カーニバルのスペシャル・グループの結果発表が4日に行われ、名門エスコーラのローザス・デ・オウロが15年ぶり、8回目の優勝を飾った。
初日の最後から2番目に登場したローザスは、「人間が行うゲーム」という、他のエスコーラとは異なるエンレド(主題)で臨んだ。その中にはラス・ヴェガスのカジノも含まれており、山車で登場した巨大ルーレットが話題を呼んだ。
市を代表する名門エスコーラながら、2023年は12位、24年も11位と、2部降格も危ぶまれていたところからの復活優勝だ。同エスコーラ会長のアンジェリーナ・バジリオ氏は、「演出家の入れ替えから始めたが、地域が今一度団結できたことが重要だった」とし、拠点とする北部地区の協力を勝因に挙げた。
2位にはローザスの一つ前の出番だったアカデミコス・ド・タトゥアペーが続いた。世の不公正を訴えた社会的テーマで、子供の首吊りも表現したショッキングな内容だった。得点は270点満点中268・8点で、ローザスと同点だったが、より重視される項目の「エヴォルソン(ストーリー展開)」で勝ったローザスが優勝した。
3位には、アフリカ伝統の仮面に関するエンレドで、2日目の4番手だったガヴィオンエス・ダ・フィエルが入った。
4位は、昨年も優勝し、ガヴィオンエスの一つ前の出番だったモシダーデ・アレグレだ。アフリカの民族マンディンガについてのパレードだったが、3連覇はならなかった。
5位は初日の最後に登場、昨年2部から再昇格したカミーザ・ヴェルデ・エ・ブランコで、伝説のロック歌手カズーサの世界を表現した。
一方、13位に終わったアカデミコス・ド・トゥクルヴィと最下位のマンシャ・ヴェルデは2部降格となった。マンシャは2018年の優勝以来、常に上位だっただけに、驚きの結果となった。
アセッソ・グループで優勝したトム・マイオールと、2位のモシダーデ・ウニーダ・ダ・モッカが来年はスペシャル・グループに昇格する。
5位までに入賞したエスコーラは8日に行われるチャンピオン・パレードに出場する。(1)(2)(3)