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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(231)

2025年8月22日


筆者が、

「森田を標的に選んだのは何故か? 踏み絵の件か?」

と訊くと、押岩は、この時も深く頷いた。

当時、DOPSでの拷問(御真影を足で踏ませた件)に関する情報がキンターナまで届いていたのである。

森田芳一には、無論、言い分があったであろうが、筆者が本稿の取材を始めた時点では故人になっていた。夫人に訊こうとして、そのアパートを訪問したことがある。が、

「当時のことは話したくない」

と門前払いを食わされた。

ここで、また息抜き代わりの余談になるが。━━

右の押岩の話の中に出てくるサンターナ、この名は前章で一度出ているが、不思議な人物であった。

本名はジョゼー・サ...

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