サンパウロ市=ドバイGITEX GLOBALに参加=技術革新と投資誘致を加速=2027年にサンパウロ市開催を発表

サンパウロ市広報13日、15日付によれば、同市は10月13〜17日、アラブ首長国連邦ドバイで開催される世界最大級の技術見本市「GITEX GLOBAL」に出展参加し、スタートアップ支援機関「Ade Sampa」と投資促進機関「São Paulo Negócios」を中心に国際化と投資誘致を推進している。併せて12〜15日に開かれるスタートアップ部門「Expand North Star」にも出展し、市が育成した10社が技術革新、環境、ゲーム分野の成果を紹介した。
出展企業は、市の「VAI TEC」「Green Sampa」「Sampa Games」各プログラムで育成され、海外市場開拓や投資獲得を目指す。現地では展示のほか、投資家との面談やネットワーキングを通じて国際連携を深める。経済開発・雇用局のロドリゴ・ゴウラール局長は「サンパウロの革新力を世界に示す好機。国際投資家との接点を広げ、都市の存在感を高めたい」と語った。
投資促進を担う「São Paulo Negócios」も、外国投資家との交渉や市場調査を進め、市の競争力向上を図る。リカルド・ヌネス市長は「私たちはサンパウロの企業家精神と創造力を世界へ発信している。市が支援するスタートアップが国際舞台で成果を示すことで、雇用を生み、持続可能な経済成長を実現できる」と述べ、官民一体での支援強化を強調した。

2010〜2025年で市内のテクノロジー企業は63%増加、市税収も521%拡大しており、技術産業が地域経済の成長を牽引している。Ade SampaやSão Paulo Negóciosは、市の政策を世界的潮流につなげる「橋渡し役」として機能している。
さらに今回、ドバイで発表されたのは2027年にサンパウロ市が「GITEX LATAM」初の中南米開催地となるという快挙だ。3月16〜17日にアニェンビ国際会議場で開かれ、100カ国以上から企業や投資家が集結する見通し。数億レアル規模の経済波及効果が見込まれる。市技術公社Prodamのフランシスコ・フォルビス社長は「ラテンアメリカ最大都市として世界に誇れる展示会にしたい」と語り、ゴウラール局長も「サンパウロが南米のデジタル変革の中心になる」と述べた。
GITEXは世界最大級のIT展示会で、AIやデジタル経済などをテーマに毎年20万人が参加。今回、サンパウロのスタートアップは持続可能技術や社会課題解決型の製品を発表し、国際投資家と商談を行った。
同時に市の公営テック企業プロダンは行政へのAI導入に関する国際提携を締結。自治体向けプラットフォーム「Prodam Store」は150都市が導入交渉中で、法的安全性と高いサイバーセキュリティを備える。
ドバイから次はサンパウロへ。国際的な技術と投資の流れを呼び込みながら、同市はラテンアメリカのイノベーション拠点として存在感を一段と高めている。