銀行業務集中サービス会社(Serasa)によると、3月は負債の支払いを先送りした債務不履行者が18歳以上の人の43・43%に達し、新記録を更新したと8日付エスタード紙(1)が報じた。
債務不履行者の割合は、パンデミック初年の2020年3月の41・20%を超え、2016年11月の統計開始以降最高だ。成人人口の過半数が債務不履行の連邦自治体五つも、20年3月の一つを上回る新記録だ。
3月の債務不履行者は7071万人で、債務不履行件数は2億5861万件、債務不履行総額は3345億レアルで、1人あたりの債務不履行額は4731・62レだった。
債務不履行者が成人人口の過半数を超えた連邦自治体と割合は、リオ州52・65%、アマパー州52・44%、アマゾナス州52・32%、連邦直轄区51・13%、麻州50・22%だった。20年3月はアマゾナス州の55・2%のみが過半数だった。
債務不履行者の割合が全国平均以下だったのは14州で、ピアウイ、サンタカタリーナ、マラニョン、パライバ、南大河、アラゴアス、ミナス、パラーの8州は30%台だった。
これらの結果から、3月の場合の債務不履行者は工業やサービス業が盛んな市街地に住む人が多く、新型コロナのパンデミックの影響をまだ感じているとまとめられている。
3月は成人人口の4割以上が債務不履行となっていたことは4月21日付クルトゥラUOL(2)などでも報じている。こちらはクレジット保護サービス(SPC)と全国商店主協会(CNDL)によるもので、成人男性では48・94%、成人女性では51・06%が債務不履行に陥り、1人あたりの債務不履行額はほぼ4千レアルとされた。
また、債務不履行者が最も多い年齢層は30~39歳で、不履行となった負債は銀行に対するものが32・08%、水道代や電気代が払えないも15・79%あった。
4日付アジェンシア・ブラジル(3)は、4月に負債を抱えていた家庭は3、4月と連続で78・3%を記録し、昨年4月の77・7%を超えているという、全国財・サービス・観光商業連合(CNC)の調査結果を報じた。
負債を抱えている家庭や債務不履行者の増加は実質的な失業率高止まりや高インフレなどが原因で、購買力低下や工業製品やサービスの購買量低下などの悪循環も招き、経済活動の活性化を妨げる。