街角ちょっと見=「サンバを人類学で研究します」

山本風薫さん

 「サンバダンサーを人類学として研究しようと思い、私もフィールドワークのためにパレードに出場します」――京都大学の大学院修士課程で文化人類学を専攻する山本風薫さん(24歳、東京都出身)が昨年8月から半年間、サンパウロ大学(USP)に留学している。
 山本さんは男女の性別やその役割に関する視点から、サンバダンサーの研究を行っており、フィールドワークの一環としてサンパウロ市のスペシャル・グループのサンバチーム「ローザス・デ・オーロ」でパッシスタとして、アニェンビーサンバ会場で3月1日午前4時25分から出場する。
 山本さんは学生時代、国際基督教大学(ICU)でサンバチームに所属して活躍していた経験があり、それを活かして今回挑戦したところ、無事にパッシスタとして採用された。「実際に皆さんと練習を重ねる中で、パレード当日がピークかと思っていたけど、実は練習自体が楽しくて参加目的だったり、サンバの深みを感じています」とのこと。
 この半年間の経験をもとに3月に帰国して論文を執筆するという。日本のサンバチームとの比較もぜひ教えてほしいものだ。(石)

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