連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第7話
初 恋
私は余りおくてではなかったと思う。と言うのは中学の三年の時、初めて恋を感じたのである。二つ年下の中学一年生の女の子に何か言い現わせない様な純粋な慕情を感じたのだ。抱きしめたい様な衝動と近づき難い神々しさを感じたけど、それを態度に現すことは絶対に出来なかった。私の恥ずかしがり屋の性格もあってか、ついに口にすることはなく、片思いに終わってしまった。
でも、その想いを感じてからと言うもの、彼女の面影が忘れられず、時々彼女を見かけると、いつも心が疼くのであった。私はつとめて、この想いを振りはらおうと努めるのであった。
その後、年月が流れ、彼女の消...
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