連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第18話
それと、書き遅れたけど、私には汽車の旅の道連れがいた。私の親友、黒木敏雄が「俺も東京までお前と一緒に行く」と急に決めて、二人旅になったのである。彼も東京で警察官になっているいとこの黒木岩男がいるので、会ってみたいとの話であった。長い汽車の旅であったけど、二人の旅は楽しかった。ようやく東京に着き、品川の姉達の下宿にたどり着いた。女所帯の一部屋を空けて貰って、二人その部屋に靴を脱いだ。そこで少しの東京見物をして、三日間滞在し、姉達とも別れ、私は神戸へ、敏雄兄はいとこの所へと移った。あとからの話ではそれからすぐ敏雄兄は自衛隊に入隊したとか、ブラジルに手紙と写真を送って来...
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