《ブラジル》IPCA―15は再デフレ=今回も燃料費低下が牽引

地理統計院(IBGE)が27日、15日締めの広範囲消費者物価指数(IPCA―15)は0・37%のデフレで、12カ月の累積は7・96%となったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
9月の下げ幅は8月の0・73%より小幅だが、月末までで集計したIPCAが3カ月連続のデフレとなる可能性はありそうだ。
7~9月(第3四半期)は0・97%のマイナス、今年に入ってからでは4・63%のインフレ、12カ月間の累積では7・96%のインフレとなった。昨年同月のIPCA―15は1・14%のインフレだった。
9月のIPCA―15低下に最も貢献したのは8月同様、燃料費で、エタノールが10・10%、ガソリンが9・78%、ディーゼル油が5・40、車用の天然ガスが0・30%値下がり。
ただし、調査対象の367品目でIPCA―15低下に明確に影響したのはガソリン代の0・52%ポイントのみだった。
輸送部門では市街バスも0・08%値下がりしたが、これはサルバドール市が日曜日のバス代を0・82%値下げしたため。それ以外は、航空料金8・20%、車の任意保険1・74%、車の修理費0・62%のように値上がりしている。
通信部門も2・74%、飲食費も0・47%のデフレで、IPCA―15を0・14%ポイントと0・10%ポイント下げた。通信費は固定電話料金の6・58%、携帯電話料金の1・36%、インターネット接続の10・57%、電話と有料TV、インターネットのセットの2・72%などの値下がりが目立つ。
飲食費は大豆油や野菜の値下がりで家庭の食費が0・86%下がったが、玉ねぎや鶏肉、果物などは値上がりしている。
また、デフレは9部門中3部門のみで、保健衛生費や居住費などは値上がり。今後の動きが注目される。