コチア青年=移住67年法要、長寿祝賀会を開催=「100歳目指して頑張りましょう」

コチア青年連絡協議会(前田進会長)は1日午前10時半、コチア青年移住67周年を記念した先亡者慰霊法要と喜寿(77歳)・傘寿(80歳)・米寿(88歳)・卒寿(90歳)合同祝賀会を、サンパウロ州ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ市のブッフェ奄美で開催した。会場にはコチア青年や来賓など約70人が一堂に会し、亡くなった先人と仲間を偲ぶとともに、久々の「青年」同士の再会を喜び合った。

慰霊法要では、浄土宗イビウーナ日伯寺の櫻井聡祐氏が導師として読経を行い、前田会長をはじめ出席者全員が白い菊の花を一輪ずつ霊前に献花した。
櫻井氏は法話で、昨年から今年にかけて、法要会場となったブッフェ奄美の肥後(ひご)英樹代表をはじめ、22人のコチア青年と花嫁移民が亡くなったと話し、法要では一人一人名前を読み上げたことを説明。「幸せなのは、ブラジルの地で互いに心を通わせ、切磋琢磨する仲間に恵まれたこと」と述べ、「亡くなった方々への一番のお供えは、皆様が明るく楽しく仲良くし、次の世代の手本になること」と説いた。
前田会長はあいさつで、「コチア青年が移住して今年で67年を迎えました。その間、夢が叶わずに亡くなった方や、ブラジルの日系社会で活躍された方がたくさんいます」と感極まりながら語り、「今日は皆さん本当にありがとうございました」と出席者への感謝の気持ちを伝えた。
法要は当初、サンロッケ市の国士舘センター内で行われる予定だったが、長雨による足場の悪さから、急きょ場所をブッフェ奄美に変更して行われた。
午前11時半からは喜寿・傘寿・米寿・卒寿合同祝賀会が行われ、広瀬哲洋氏が司会進行を務めた。該当者13人に1人ずつ、前田会長と来賓たちから記念品が授与された。
祝賀会には来賓として、在サンパウロ日本国総領事館の小室千帆首席領事、西尾ロベルトブラジル日本文化福祉協会(文協)副会長、水本セルソ文協国士舘公園運営委員長、菊地義治サンパウロ日伯援護協会(援協)評議員会長、辺原良子熟年クラブ連合会会長が出席した。
来賓挨拶に立った小室首席領事は自身が学生時代に1年間、ブラジルで研修した経験を振り返り、「苦楽を共にしたコチア青年の皆様がこうして会われて、無事を確認できる交わりが出来るのは素晴らしいこと。いつまでもお元気で頑張ってください」とエールを贈った。
祝賀該当者を代表して米寿の黒木慧さん(宮崎県出身)が謝辞を述べ、「今回は卒寿の該当者が2人おられますが、90歳になってもコチア青年の誇りを持ち、次は100歳を目指して頑張っていきましょう」と意気込みを表した。
喜寿・傘寿・米寿・卒寿の各代表によるケーキカットの後、イビウーナ市在住の西川忠雄さん(84歳、新潟県出身)が乾杯の音頭を取った。西川さんは「今日、我々がここにあるのは(コチア青年移住実現に尽力したコチア産業組合創始者の)下元健吉さんのお陰」と強調して「乾杯、サウーデ、ビーバ」と杯を掲げ、出席者全員が唱和した。