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訃報=永田久さん

2022年10月15日

永田久さん(2021年)
永田久さん(2021年)

 雑誌『のうそん』(日伯文化農村振興会発行)の発行責任者を務めた永田久さんが11日、療養中だったサンパウロ市市の日伯友好病院で腎臓病のため亡くなった。行年93歳。
 東京都練馬区出身。力行会第2代会長の永田稠さんの息子。宇都宮農林専門学校卒業後、宇都宮大学農学部農芸化学科で発酵学を修めた。神学校にも一年通った。
 1952年11月、戦後移住の可否を探る稠さんの要請で、農業視察を行うため渡伯。渡伯後は、青年農業団体「4Hクラブ」の農業講師として、各日系植民地を講演して回った。その一方で、自分自身の農業経験の無さを補うため、1956年にアリアンサ移住地で農業を行うことを決意。アリアンサ移住地では養豚、養牛、養鶏と、その飼料用にトウモロコシ、マンジョッカ、大豆栽培を20アルケールの土地で行った。
 69年に妻の美知子さんの喘息療養のため、グアルーリョス市へ転住。転住後は農業を離れ、農村在住者のための情報誌『のうそん』を創刊し、出版業と「4Hクラブ」での講演活動に専念。今年9月に肝臓病が発症し、入院した。
 『のうそん』の発刊作業は、久さんと美知子さんの2人だけで行ってきた。同誌は両者の高齢を理由に、2018年7月の289号をもって終刊した。
 追悼法要は22日(土)午後2時からサンパウロ市聖市ビラ・マリアナ区の栃木県人会館(Rua Capitão Cavalcanti, 56)にて行う予定。


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