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連邦道路警察が車両整備を制限=予算不足などの問題表面化=透明さ欠く保健省の支出

2022年11月23日

TCUからの報告書を受け取るアルキミン次期副大統領(Valter Campanato/Agencia Brasil)
TCUからの報告書を受け取るアルキミン次期副大統領(Valter Campanato/Agencia Brasil)

 連邦道路警察(PRF)が21日、予算不足のため、車両整備を制限する事を決めたと同日付現地サイトが報じた。18日には連警が同じ理由でパスポートの発行を停止した。
 車両のメンテナンス制限は21日に各地のPRFに通達された。文書では、予算上の制限のため、本質的(不可欠)ではないメンテナンスは実施前に事務総局の許可を得るよう定めているが、安全項目に関するサービスを含む予防保守サービスの実施は認めている。
 予算補填を可能とするために、法務省は経済省との交渉中。だが、メンテナンス関連の契約履行に見合う機敏さで解決されておらず、予算超過とならないための行動が必要だという。
 高インフレ下での経費増額は予算枠内での活動継続を困難にする可能性がある。パスポート発行やPRFの車両整備の問題はその一つで、学校給食、大衆薬局その他の分野でも、予定通りの活動継続が困難になり、物議を醸した。
 一連の動きは次期政権移行作業班の懸念の種で、アルキミン次期副大統領は16日に連邦会計検査院(TCU)から現政権の社会政策関連の支出や評価に関する文書を受領。現政権による来年度予算案の内容との照合、再評価を行っている。適正な金額を適正な対象に適正な時期に支出しているかは、種々の政策の内容や効果などに大きな影響を与えるからだ。
 TCUの文書には、裁判に至った24の調査で表出した詐欺や浪費、職権乱用、不適切な管理などに関するリスク関連の報告書も含まれている。TCUは社会政策関連の支出から環境政策の運営に至るまでの情報を統合しており、保健衛生や教育、公共交通その他の問題も扱う。保健衛生関連では、経済省が各種の情報を扱うプラットフォームの使用を制限し、資材購入費支払などの報告義務のある項目の監視や評価を対象外にした事なども記されているという。
 また、今年は25・15億レアルだった大衆薬局用予算が来年度は10・18億レアルに激減している事なども判明。新型コロナの子供向け予防接種が進まない理由の一つはワクチンの配布量不足だが、子供向け接種を予防接種計画に入れる事やワクチンの購入が遅れた事は、諸方面から批判されている。移行作業班は22日、最近の感染拡大との関連で保健省に予防接種関連の情報提供を求める方針も明らかにした。
 移行作業班とは直接関係はないが、オズワルド・クルス財団は21日、予防接種が早期かつ迅速に行われていれば4・7万人の高齢者の死を避け得たとの文書を出している。


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