連邦道路警察ヴァスケス長官が解任=度重なるボルソナロ支援で

ボルソナロ大統領は20日、連邦道路警察(PRF)のシルヴィネイ・ヴァスケス長官を解任した。ヴァスケス氏は大統領選の際、ボルソナロ氏に投票するよう呼びかけ、ボルソナロ氏やその支持者に有利になるよう取り計るなどして、検察から解任願いが出されていた。20日付現地紙サイトが報じている。
ヴァスケス氏の解任は20日付の連邦政府官報で発表された。かねてから大統領長男フラヴィオ氏と近い関係にあったヴァスケス氏は、大統領選の期間中にSNSでボルソナロ氏の支持を表明したのみならず、同氏への票も求めた。また、決選投票の10月30日には、選挙高裁が禁止命令を出していたにもかかわらず、ルーラ氏の支持者の多い北東部を中心に、有権者を乗せたバスなどの取締を実施。これにより、ルーラ氏の支持者から投票所に行き難くなったとの苦情が相次いだ。
ルーラ氏当選後も、全国で発生したボルソナロ氏支持者による幹線道路封鎖デモの際、選挙高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス長官がPRFに封鎖解除とデモ参加者の撤去するよう命じたにもかかわらず、命令を無視して問題となった。
このため、ヴァスケス氏は連邦警察の捜査対象となり、連邦検察リオ支部から公務不作為などで訴えられ、解任願いも出された。リオ地裁が訴状を受理したことで被告にもなっていたが、ヴァスケス氏が休暇に入っていたため、地裁が解任の判断ができずにいた。