ルーラ「レマンはエイケの二の舞」=アメリカーナス被害の富豪皮肉る
ルーラ大統領は2日、小売大手ロージャス・アメリカーナスの株大暴落で損害を受けた伯国きっての大富豪パウロ・レマン氏をかつてのブラジルの大富豪エイケ・バチスタ氏と比較し、痛烈に批判した。2~3日付現地紙、サイトが報じている。
これは2日、ルーラ大統領がレデ局のインタビューで語ったものだ。大統領はブラジルの長者番付の常連で、同じく富豪のマルセル・テレス氏、カルロス・アルベルト・シクピラ氏と共に「3Gグループ」の通称で知られるアメリカーナス大株主のレマン氏をエイケ氏と比べ、「市場にもてはやされるだけもてはやされ、今、損害を受け始めている。エイケ氏と同じ結末になるかもしれない」と語った。
エイケ氏は2000年代の好景気の時代に石油系の産業などで富を築き、世界の富豪ベスト10にも名を連ねるようになった。だが10年代前半にブラジルの景気が傾き、ラヴァ・ジャット作戦で逮捕された後、巨額な負債を抱えるようになった。
ルーラ氏はさらに、「社会部門を重視する発言をすると市場は神経質になる。ところが、最も安全だと思われた企業が400億レアル失うと、市場はただ黙るだけだ」と市場の傾向を皮肉った。
大統領は続けて、アメリカーナス株の暴落の原因となった不正会計問題を、ジウマ元大統領が罷免される原因となった粉飾会計(ペダラーダ・フィスカル)とボルソナロ前大統領が頻繁に行ったバイクでのデモ行進にかけて「モトシアッタ会計」と呼び、市場に多い保守派を揶揄した。