ニカラグア政治犯受け入れ=国連のブラジル代表が発表
ブラジル政府は7日、国連の席で、政府による圧政で国籍を奪われたニカラグア人に対し、受け入れ先になるとの宣言を行った。7日付G1サイト(1)などが報じている。
これはスイスのジュネーブで行われた国連人権会議で行われたものだ。ブラジルのトヴァル・ヌーネス代表は「政治的反乱分子を抑圧し、民主主義が制限され、人権が侵害されていることをきわめて心配している」とニカラグアの現状に警鐘を鳴らし、亡命者を受け入れる意向を示した。
ニカラグアでは2月9月、ダニエル・オルテガ政権が222人の政治犯を解放し、国籍を剥奪した形で米国に追放し、国際的に物議を醸した。さらにその翌週に94人の国籍を剥奪した。これに加え、オルテガ政権支持の警察が政治犯に対し、強姦などを含む拷問行為を行った報告も行われている。
オルテガ政権は2007年に誕生以来、不正が疑われる選挙の連続により長期政権が保たれている。
オルテガ政権は左翼独裁政権だが、チリのボリッチ大統領、コロンビアのペトロ大統領といった左派政権の大統領が、ブラジルよりも先に国籍を剥奪されたニカラグア国民の受け入れを発表していた。逆にルーラ政権は「対話の道を探る」との談話を出し、オルテガ政権を追及する国際声明への署名も行っていなかったことで批判を受けている。