港湾航空相、「航空券200レアル」計画発表=大統領は寝耳に水で厳重注意

マルシオ・フランサ港湾航空相(ブラジル社会党・PSB)は12日、学生や年金生活者などを対象に、航空運賃を200レアルに値下げするプログラムを発表。13日にはさらに詳細に語った。14日付アジェンシア・ブラジル(1)などが報じている。
「ヴォア・ブラジル」と銘打たれたプログラムの対象となっているのは、学生融資金(Fies)を受けている学生やINSS(年金)を受けている定年退職者や年金生活者、そして月給が6800レアル以下の市、州、連邦の公務員だ。
このプログラムでは、年間2回の行きと帰りの航空券、つまり4回分の航空券を800レアルで購入可能だという。購入は12回の分割払いができるという。フランサ港湾航空相によると、購入はブラジル銀行や連邦貯蓄銀行(CAIXA)といった公営の銀行を通したものではなく、同プログラム独自のものだという。
この200レアルという価格は、国内の便が比較的空いている2月下旬から6月、8月から11月の利用を活性化させるために使いたいという。この時期の国内便の飛行機の利用は平均で21%にとどまっている。
フランサ港湾航空相は、このプログラムを今の下半期からはじめたいとし、1200万人の国民が恩恵にあずかれる計算だとした。
だが、この発表はルイ・コスタ官房長官(労働者党・PT)には寝耳に水の状態で行われたことが問題となり、同日中にフランサ氏が官房長官を通さずに発表したのは間違いであったことを認める発言を行った。ルーラ大統領は14日に省庁で検討している事柄の発表は「必ず大統領府を通してから行うように」と注意したが、このプログラムの実施の可否などは確認されていない。