レヴァンドウスキー判事、最高裁の引退を前倒しへ=注目される後任判事は?

最高裁のリカルド・レヴァンドウスキー判事が5月に予定されている定年退職を4月に早める意向を示した。30日付フォーリャ紙サイト(1)などが報じている。
現行の法律では最高裁判事の定年は75歳で、それに従うと、レヴァンドウスキー判事は5月11日の誕生日をもって退官することになる。
だが、同判事はその日を待たず、復活祭後の4月10~15日に引退する意向で、ルーラ大統領やローザ・ウェベル最高裁長官とも、その線で話を進めているという。
レヴァンドウスキー判事は第1期ルーラ政権の2006年、ルーラ大統領(当時)の指名で最高裁判事に就任しており、ルーラ氏の指名した判事の中で最も労働者党(PT)寄りの判断を下す判事として知られていた。自身が最高裁長官だった2016年のジウマ大統領の罷免審議時にも、弾劾されるが政治生命は保つという異例の判断を差し込んで波紋を呼んだ。
最高裁判事は各大統領にとって有利となる人選が伝統的に指名されるが、ルーラ氏にとって最も自分に近い判断を行ってきたレヴァンドウスキー氏の後任が誰になるかはかねてから注目されている。
現状では、ラヴァ・ジャット作戦でルーラ氏の弁護を務めたクリスチアーノ・ザニン氏が有力視されているが、レヴァンドウスキー氏は、最高裁と選挙高裁で長官の事務局長役を務め、サンパウロ総合大学(USP)教授の法学者、マノエル・カルロス・デ・アルメイダ・ネット氏を希望していると言われている。
レヴァンドウスキー判事は、タクラ・ドゥラン氏が告発した元ラヴァ・ジャット担当判事のセルジオ・モロ氏の捜査中の恐喝嫌疑に関する担当判事となっているが、引退を早めるとなれば、担当判事の交代も迫られることになりそうだ。