トヨタ自動車=脱炭素化への取り組みに協力=グリーン水素生産計画に車提供

トヨタ・ド・ブラジルが3月31日、ブラジルでの炭素排出量削減に向け、シェル・ブラジルやRaizen、Hytron、サンパウロ総合大学(USP)、温室効果ガスイノベーション研究センター(RCGI)、全国産業職業訓練機関(Senai)CEITQTと提携し、再生可能な水素生産のための研究開発プロジェクト(P&D)に貢献すると発表したと同日付同社サイト(1)、UOLサイト(2)(3)(4)(5)などが報じた。
ブラジルは脱炭素化への取り組みで国際的なプレーヤーとなる可能性を秘めており、再生可能資源のエタノールを再生可能なエネルギーを使って生産したグリーン水素を燃料とする車両が普及すれば、ブラジルの未来はより環境に優しいものになり得るとラファエル・チャン社長は強調した。
このP&Dは先の諸機関が2022年9月に合意して発足したもので、トヨタはグリーン水素を動力源とする自動車の性能をテストするため、燃料電池を動力源とする最初の量産車(Fuel Cell Electric Vehicle)のミライを提供する。
USP内に建設されるグリーン水素生産施設は4・5kg/時の生産能力を持ち、2024年上半期に稼働し始める予定だ。
同プロジェクトの目的は、エタノールがグリーン水素生産のためのベクターの一つであることを示し、工業界の脱炭素化に貢献することだ。再生可能な水素はRaizenが提供するエタノールをHytoronが開発した技術を使って分解、生成され、Senai CETIQTの支援を受けている。研究・開発資金はシェルが提供し、走行テスト用車両をトヨタが提供する。