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トーレス前法相、大統領選直前にバイア州に=決選投票日の交通取締命令か?

2023年4月5日

トーレス前法相(Marcio Camargo/Agencia Brasil)
トーレス前法相(Marcio Camargo/Agencia Brasil)

 1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関与した嫌疑で拘束中のアンデルソン・トーレス前法相が、昨年の大統領選の決選投票前に私用でバイア州に向かい、投票妨害を目的とした投票日の連邦道路警察(PRF)による交通取り締まりを支援するよう、連邦警察官に求めていた疑惑が浮上している。
 3日付G1サイト(1)などによると、同容疑者は決選投票の直前にバイア州に赴いたが、それは一次投票でのルーラ氏への投票結果を地図化した報告書が作成された後のことだったという。
 その報告書は当時法務省の情報局長だったマリリア・フェレイラ・アレンカール氏が作成したもので、トーレス氏が今年1月に連邦直轄区の保安局長に就任した際、同氏は同区の情報副局長に指名されていた。同氏は1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関する証拠隠滅の嫌疑で捜査を受けている。
 トーレス氏は当時連警長官だったマルシオ・ヌーネス・オリヴェイラ氏と共にバイア州に向かい、同州のレアンドロ・アルマダ支部長に、「PRFと共に決選投票の日の交通取り締まりを強化する」ことを頼んだという。この会話はPRF関係者によっても確認済みだという。
 アルメイダ支部長はこの依頼に驚き、無視したという。バイア州はルーラ氏の強力地盤で、大統領選の一次投票では69・7%対24・3%と、ボルソナロ氏に対して大差をつけていた。
 結局、決選投票の10月30日はボルソナロ派として知られていたシルヴィネイ・ヴァスケスPRF長官が、選挙高裁の禁止命令を押し切って全国580の道路で交通取り締まりを実施し、物議を醸していた。
 また、トーレス容疑者のバイア州行きは、10月23日にボルソナロ派の政治家ロベルト・ジェフェルソン・ブラジル労働党(PTB)党首が逮捕命令に逆上し、警察官に手榴弾やマシンガンで応酬して問題となった翌日だ。前法相はこの時、ボルソナロ大統領(当時)に現場に向かうよう頼まれたが、断った経緯もあった。
 今回の疑惑に関し、トーレス容疑者の弁護士はコメントを拒んでいる。


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