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サンパウロ市=高齢者の転倒事故35%増=入院例も27・75%増加

2023年4月15日

高齢者が15%を占めるサンパウロ市(Marcelo Camargo/Agencia Brasi)
高齢者が15%を占めるサンパウロ市(Marcelo Camargo/Agencia Brasi)

 サンパウロ市保健局が、2022年の60歳以上転倒事故者数が35%増えたと発表したと12日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
 健康監視調整局(Covisa)事故監視情報システム(Siva)に登録されたデータによると、22年に起きた60歳以上の人の転倒事故は1万3075件で、2021年の9671件を35%上回っている。
 また、病院情報システム(SIH)に登録されたデータによると、転倒事故で入院した60歳以上の人の数も、22年は3903人で、21年の3055人を27・75%上回っている。
 他方、市内6カ所の地域保健調整局(CRS)が行った高齢者の転倒事故防止へのオリエンテーションは13万997件で、21年の3万7959件を174%上回った。2019~22年の4年間でのオリエンテーション件数は16万を超えている。
 市保健局によると、高齢者に対するオリエンテーションは、市内全域の保健所や高齢者コンパニオン・プログラム(PAI)、市内13カ所の高齢者の健康のための参照ユニット(Ursi)で行われている。プライマリケアや高齢者に関する多次元評価(AMPI)は、日常的に発生する様々な活動とガイドラインでの転倒防止を目的としている。
 また、骨粗しょう症や視力、自発運動系疾患、栄養状態の変化、サルコペア(筋力と筋肉量の低下)の臨床的なモニタリングや、転倒時のモニタリングも推奨されている。転倒事故が起きた時は、原因を調べ、最適な治療法を紹介できる学際的なチームによるケアやフォローアップを受けることも必要だ。
 高齢者の転倒は、向精神薬や血管拡張薬、利尿薬などの薬品の使用、臨床的な代償不全を伴う慢性的な健康状態、歩行やバランス障害、座りがちな生活様式と機能的能力悪化、視覚障害や認知機能の低下などの様々な原因で起こり得る。また、照明や滑り易い床材、カーペット、凹凸や障害物、不適切な服装や履物が原因となることもある。
 サンパウロ市には60歳以上の人が190万人(人口の15%)いるが、2050年には人口の30%に増える見込みだ。


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