ボルソナロ次男、ネットのリーダー役降りる=18年大統領当選の原動力も

ボルソナロ前大統領の次男で、ネット関係を取り仕切っていたカルロス氏が、その役から降りることを明らかにした。16日付CNNブラジル(1)などが報じている。
これはカルロス氏がツイッターで発信し、後にインスタグラムにも転用した投稿で明らかにされた。カルロス氏はそこで、「10数年間、父ジャイール・ボルソナロのためにネット環境を率いてきたが、ボランティアで行ってきたこの役目もそろそろ幕を閉じるときがきた」と語った。だが、それが終わる時期や理由など、具体的なことは何も語っていない。
カルロス氏は今後について、具体的な方向性を示さずに「個人的なことにあてて行きたい」と語った上、「自分をここまで突き動かしてきた理由はもう信じていないが、すべての人にとってすべてがうまくいくことを願っている」との言葉でこれまでの自分の役目を振り返っている。
カルロス氏の肩書きはリオ市議だが、ネット上でボルソナロ氏の支持を盛り上げるためのリーダー格となり、2018年のボルソナロ氏当選の原動力ともなった。ボルソナロ政権では連邦政府に非公式に存在したとされるネット班「憎悪部隊」のリーダーとされ、最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事が管轄していた「フェイクニュース捜査」でも、捜査対象の中心となっていた。
カルロス氏は2022年の大統領選でもボルソナロ氏のネット関係の指揮をしており、キャンペーンのリーダー役だった。ただ、この時は内部の反対が強く、カルロス氏自身もキャンペーン期間中に体調不良が囁かれ、入院もした。また、メディアから姿を隠そうとするなど、18年の頃との言動の変化を指摘する報道も行われていた。
ヴェージャ誌は、カルロス氏の離脱によって、ボルソナロ氏の支持回復に向けた動きも、これまでのような過激な言動ではなく、穏やかなものに変わっていかざるを得なくなると見ている。