5月から最賃は1320レ=近日中に暫定令署名と明言

ルイス・マリーニョ労働相が27日、ルーラ大統領が近日中に、5月1日以降の最低賃金(最賃)を1320レアルとする暫定令(MP)に署名すると明言したと同日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じた。
マリーニョ労相の発言は、27日に大統領官邸で行われた労組の代表達との会合後に行われた。5月1日以降の最賃の引き上げと、その額を1320レアルとすることはかなり前から言われており、ルーラ大統領自身も既に、労働者の日(メーデー)である5月1日に近い時期にMPを出すとの意向を表明していた。
MPは署名と官報掲載で即時発効となるため、新しい最賃額は5月から有効となる。ただし、MPは60日以内(延長すれば120日以内)に議会で承認を得られなければ失効する。
マリーニョ労相は、最賃を1320レアルとすることは暫定令で定めるが、その後もインフレ率以上の最賃調整を可能とするための規定は法案として議会に提出する意向であることも明らかにした。
インフレ率以上の実質的な最賃引き上げは選挙戦キャンペーンの中でルーラ氏が約束してきた項目の一つで、インフレ率に2年前の国内総生産(GDP)の成長率を上乗せした率で調整することになる見込みだ。最賃引き上げは年金や恩給などの支払いにも直結しており、年金受給者も含め、6030万人が最賃引き上げの恩恵を受けると見られている。
最賃の引き上げは国庫への負担が増すことも意味するが、政権初年度の最賃引き上げは政権移行時に議会とも調整済みだ。