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今年のFlupは13日=MアシスとLバレット顕彰

2023年5月3日

ベアトリス・モレイラ・コスタ(左)とマシャード(Divulgacao/Flup)
ベアトリス・モレイラ・コスタ(左)とマシャード(Divulgacao/Flup)

 今年の「郊外の文学祭(Festa Literária das Periferias/Flup)」が13日にリオ・デ・ジャネイロ市プロヴィデンシア地区を中心に行われ、マシャード・デ・アシス、リマ・バレット、ベアトリス・モレイラ・コスタらが顕彰されると1日付アジェンシア・ブラジル(1)(2)(3)などが報じた。
 Flupはリオ市の伝統的文学プログラムから除外されてきた地域で開催される国際的な文学祭。2018年は州立公園の図書館、2019年はリオ市美術館で開催された。2020年は新型コロナのため、デジタル・プラットフォームで開催され、ブラジルとその他7カ国からの参加を得た。
 13日が選ばれたのは、この日がブラジルで奴隷制が廃止された日であり、土着信仰「ウンバンダ」が黒人高齢男性、女性の日としていること、リマ・バレットの誕生日だからだ。
 リマ・バレットは今年のイベントのハイライトの一人で、イベント中に発売される、22人の周辺地区出身の黒人作家による作品を集めた本『キロンボ・ド・リマ』にインスピレーションを与えた人物でもある。
 今年のFlupの中心開催地となるプロヴィデンシア地区ラデイラ・ド・リヴラメントは、ファヴェーラ(スラム街)やサンバ、アフリカ系ブラジル人の文学や文化の発祥の地とされている。この地区はマシャード・デ・アシスの生誕地でもある。
 今年のテーマは「言葉の世界、世界の言葉」。「言葉の世界」はブラジル文学アカデミーの創始者で、国内有数の文学者の一人である、マシャードに由来したものだ。
 他方、「世界の言葉」は「聖書のない世界の神聖な司祭」、「イエマンジャーの聖母」として知られる女性作家ベアトリス・モレイラ・コスタや、カンドンブレの世界だけではなく、人種や性、LGBTQIA+の問題に焦点を当て、人権のための戦いにも取り組んだウンバンダの女性司祭で作家のイアロリシャーに由来している。
 「先祖代々の黒人男性と黒人女性を呼び起こし、リマとマシャードを含める許可を求め、仕事や才能でブラジルが何であるかを教え続けている高齢の男性と女性を祝うためにこのイベントを開催する」とFlupの創設者のジュリオ・ルデミル氏は強調している。
 また、広報担当のダニエレ・サレス氏は、「ベアトリス・モレイラ・コスタを取り上げることでアフリカ系ブラジル人の口頭伝承文化の強さに目を向けたい。口頭伝承文化は他の著作や文学でも展開され、スラングや話し言葉にも及びうる。カンドンブレやウンバンダの聖母達が息子や娘に知識と知恵を伝える方法を重視したい」と語っている。
 当日の幕開けは10時からカイス・ド・ヴァロンゴ広場で開かれるアフォシェー・フィーリョス・デ・ガンジーを迎えてのプログラムで、11時にはブロッコ・プレッタ・プレッタがアレナ・サモルを経てラデイラ・ド・リヴラメントまで向かう。次いで、カンドンブレ・マイン・グロリアの女司祭によるアシェーのプレゼンテーションとなる。正午には黒人男性と黒人女性専用のファイジョアダの時間となる。
 17時からは作家のエリアナ・アルヴェス・クルスの司会で、2022年にブラジル文学アカデミーのメンバーとなった音楽家で作家のジルベルト・ジルとサンビスタで作家のアロルド・コスタが討論会を行う。19時からはドナ・ゼリア・ド・プラタを迎えてのサンバとサンバスクールのヴィジニャ・ファラデイラのプレゼンテーション。21時からはルシ・ブランダンのショーが開かれる。
 同日は子供向けのプログラムも用意されており、10時からは黒人の絵本作家達が子供向けの読み聞かせなどを行う。12時15分には『子供のマシャード・デ・アシス』著者のエンリケ・ロドリゲスのインタビューが行われ、15~19時は遊園地で遊ぶ。18時30分からはエリス・MACらがヒップ・ホップなどの演奏や振り付けで子供達を楽しませてくれる予定だ。

 


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