重症急性呼吸器症候群が急増=リオ・グランデ・ド・スル州では死者5人も
【既報関連】サンパウロ市では16日未明に4度台を記録する所があったが、本格的な寒さ到来前なのに、呼吸器合胞体ウイルス(RSV、ポ語はVSR)による重症急性呼吸器症候群(SARS、ポ語はSRAG)患者が増えており、死者も出ていると警鐘を鳴らす報道が出ている。
RSVがSARSの中心であることは、オズワルド・クルス財団が4日に出した週報(1)でも指摘されていた。それによると、4月22日までのSARS患者は4万9983人で新型コロナ44%、RSV37%、A型インフルエンザ4・2%、B型インフルエンザ4%だったが、3月26日~22日の4週間の感染者は、RSV48・6%、新型コロナ29・5%、A型インフルエンザ9・1%、B型インフルエンザ6・2%となっていた。
感染学上の第17週(4月23~29日)以降の全国データは出ていないが、14日付アジェンシア・ブラジル(2)は、アマパー州では風邪様の症状による1~5月の入院患者数が昨年同期比で108%増え、州政府が13日に緊急事態を宣言したと報道。190人の入院患者中109人は子供や青少年で、7カ月~4歳が最多だという。また、細気管支炎のように、肺への酸素の到達を妨げる炎症を引き起こすRSV患者が最多で、29人は人工呼吸器や点滴などの装着を必要としている。
また、15日G1サイトなど(3)(4)によると、リオ・グランデ・ド・スル州では同日までに630人以上がRSVで入院。乳児から高齢者までの全年齢層で5人の死者も出ている。