連警、ヴァル上議を家宅捜査=情報庁の機密文書漏洩で

連邦警察は15日、マルコス・ド・ヴァル上議(ポデモス)の家宅捜査を行った。捜査目的は、1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関する情報庁の機密文書をSNSで漏洩した件に関するもので、連警は当初、逮捕も視野に入れていた。15日付UOLサイトなどが報じている。
家宅捜査は同上議の上院事務所と、ブラジリアやエスピリトサント州ヴィトリアにある自宅で行われた。連警は事務所にあった書類や、自宅にあった携帯電話、コンピューター(複数)を押収。同上議が使っていたSNSのアカウントも使用停止となった。
今回の捜査は今年2月に行った同上議の告白に基づくものだ。同氏はこの時、昨年の12月にボルソナロ前大統領とダニエル・シルヴェイラ元下議から、アレッシャンドレ・デ・モラエス選挙高裁長官の行事に参加し、同長官がボルソナロ氏に不利に大統領選を行おうとしていたと思わせる発言を盗聴し、同長官を逮捕に追い込もうと提案したと発言。
だが、この告白が繰り返されるたびに証言内容が変化したため、三権中枢施設襲撃事件に対する捜査撹乱が疑われ始めた。連警側は2月にヴァル氏の携帯電話を押収した際、通話記録の中で今回の嫌疑を裏付けるものを見つけていたという。
それに加えて、ヴァル上議は12日、ネット上にブラジル情報庁(Abin)が三権中枢施設襲撃事件に関して行った機密文書を漏洩し、大問題となっていた。
こうしたことから、連警は当初、ヴァル氏の逮捕も申し出ていたが、最高裁のモラエス判事が却下した。ただし、同判事はロドリゴ・パシェコ上院議長に連絡を入れ、ヴァル上議への捜査を通達。同議長も反対せずにそれを受け止め、ヴァル氏に家宅捜査が行われる旨を伝えていた。
ヴァル氏は以前から、モラエス判事を「皇帝」と呼び「権力を乱用し、憲法に違反する行動」をとってきたと批判していた。
ヴァル上議は三権中枢施設襲撃事件の両院合同の議会調査委員会(CPMI)の委員の一人だが、交代を求める声も上がっている。
https://noticias.uol.com.br/politica/ultimas-noticias/2023/06/15/policia-federal-busca-apreensao-enderecos-marcos-do-val.htm