エフェスト作戦=支払い先に「アルトゥール」=下院議長へ現金振込疑惑

アラゴアス州で起きた教育用ロボット組み立てキット(ロボチカ)の水増し請求などの不正に関する捜査の中で、同州で強い影響力を誇るアルトゥール・リラ下院議長(進歩党・PP)ではないかと疑われる、「アルトゥール」との名義での支払いが11回記録されていたことが25日付ピアウイ誌の独占スクープ(1)でわかった。
このロボチカ・スキャンダルに関しては今月1日、連邦警察が「エフェスト作戦」という名前で、リラ氏の主要側近のルシアノ・カヴァルカンテ氏や運転手のヴァンデルソン・リベイロ・ジョジーノ・デ・ジェズス氏らを対象とする家宅捜索を行っている。
ロボチカの不正売買では、公金である国立教育促進基金(FNDE)800万レアル相当が使われたとされており、連警が押収したものの中には400万レアル相当の現金の詰まった金庫なども含まれていた。
これまでの報道では、リラ議長と同作戦との直接的な関係は明確にはされていなかった。だが、ピアウイ誌の報道によると、連警がヴァンデルソン氏のカローラ車の中から押収した書類には、今年の4~5月に「アルトゥール」という人物に11回の支払いを行ったことが記されていたという。
アルトゥールという人物への送金額は26万5千レアル余りで、その紙片に記された送金額の合計は49万6千レアルに上るという。
アルトゥールの名とともに記されている支払いは4月8日の2万レアルから始まり、その都度異なる金額だったという。また、4月17日のホテル・エミリア=アルトゥールと書かれた支払いは、リラ氏が空軍機を使って聖市に向かった日と合致。ホテルの名前もリラ氏がよく使うホテルの名前と同じだ。
また、ディジャイルという名前でも2万9200レアルの支払いがなされているが、この名前もリラ氏の議員秘書の名前と同じだ。
ピアウイ誌の記事には、「ヴァンデルソン氏は『カヴァルカンテ氏の命令を受けてこれらの支払いを行った』と語った」と書かれている。
25日付フォーリャ紙(2)などの報道によると、「アルトゥール」の名前の入った支払い記録発見後、連警は最高裁に対して捜査開始要請を行っている。