税制改革PEC=下院での投票は6日夜に=議員割当金や役職提供続く

【既報関連】税制改革のための憲法改正補則案(PEC)の調整作業は6日も続き、下院での投票は6日夜となった。与党議員だけでは承認に必要な票数を満たせない中、連邦政府は21億レアルの議員割当金開放や閣僚も含む役職提供などで票の取りまとめに努めている。
連邦政府が議員割当金に21億レアルを開放したことは5日付G1サイト(1)が報じた。税制改革PECは知事達も支持を表明しているが、PEC承認には連邦議員の賛成票を得る必要がある。議員割当金を最も多く受け取ったのはリラ議長が所属する進歩党(PP)で、3日現在の4・73億レアルが4日には7・05億レアルに増額。
4日の解放額はPP2億3248万レアル、自由党(PL)1億892万レアル、ウニオン3830万レアルなどと続き、議員割当金総額が労働者党(PT)の6・86億レアルを超える党が二つできた。一つはPLの7・44億レアルで、もう一つはPPの6・86億レアルだ。PEC承認には中道勢力の賛成票が不可欠だ。
連邦政府はRP‐7と呼ばれる州党員集会に対する割当金も大幅に増額。3日現在のRP‐7は9・26億レアルだったが、4日は13億レアル以上増え、総額が23億レアルを超えた。
また、5日は地域開発基金に500億レアルを開放することでの合意も成立。連邦政府は400億レアルを提示したが知事達は750億レアルを要請し、500億レアルで折り合いがついた。
5日付G1サイト(2)によると、PECの内容調整や議員割当金増額などを受け、下議41人を擁する共和者は5日にPEC支持を表明。PLは知事達の要請が受け入れられれば賛成するとしていたが、6日朝も反対する意向を示した。5、6日付G1サイト(3)(4)によると、タルシジオ・サンパウロ州知事がボルソナロ前大統領達と話し合い、同党の賛同を得ようと努めた際も、同氏の言葉を遮ったりする場面が見られた。
5日付G1サイト(5)(6)(7)(8)によると、党離脱を表明済みのダニエラ・カルネイロ観光相の代わりにセルソ・サビノ下議を据えるよう求めていたウニオンは、早ければ5日発表との情報を受け、5日夜、PECに反対する立場はとらないと表明。観光相交代は時間の問題で、7日までに起きる見込みだ。
ダニエラ氏は昨年の統一選で夫と共にルーラ氏を支援したことで観光相に任じられた。4、5日付G1サイト(9)(10)によると、夫でリオ州ベルフォード・ロッショ市長のワギーニョ氏は、ダニエラ氏が下院内かリオ州内の政府機関の役職などを得られるように働きかけているようだ。
なお、5日付アジェンシア・ブラジル(11)によると、ルーラ氏は5日、同様に交代を求める声が出ていた保健相に関し、交代はありえないと明言した。